プロ野球

「泣いた」「鳥肌立った!」横浜DeNAがリーグ3位から“史上最大の下剋上”で26年ぶり日本一も、見過ごせない「40」差での日本シリーズに賛否

THE DIGEST編集部

2024.11.04

セ・リーグ3位DeNAが4連勝でパ・リーグ覇者ソフトバンクを破り、日本一まで駆け上がった。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 史上最大の下剋上に賛否が上がっている。

 プロ野球のSMBC日本シリーズは11月3日、第6戦が横浜スタジアムで行なわれ、横浜DeNAがソフトバンクを11対2で破り、2連敗スタートから怒涛の4連勝で一気に26年ぶり3度目の日本一を成し遂げた。

 本拠地ハマスタの大声援を受け、序盤からDeNA打線が躍動した。2回裏に筒香嘉智が右翼スタンドに豪快なソロホームランをぶち込んで先制。さらに1死二、三塁の好機を作ると、1番の桑原将志が三遊間を破るタイムリーヒットで2点を加えた。 

 4回表にソフトバンクの柳田悠岐に一発を浴び2点差とされるも、5回にDeNA打線が爆発する。この回から登板したスチュワート・ジュニアを攻め立て1死満塁にすると、ここまで3安打の桑原が7球粘って押し出しの四球を選び、さらには梶原昂希の中適時打で1点を追加。打線がつながり、右腕をマウンドから引きずり下ろす。
 
 このあと4番手の岩井俊介が押し出し死球を与え、なおも2死満塁とDeNAのチャンスが続き、再び筒香に打順が回る。筒香は初球の速球を振り抜くと、打球はレフトスタンドへ。ホームランかと思われたが、フェンス最上段に当たり走者一掃となる3点二塁打。5年ぶりに古巣復帰を果たした主砲の一打で試合を決定づけた。

 打線の大量援護で試合を有利に進めたDeNAがソフトバンクを寄せ付けず大勝を収めた。日本一の瞬間、1998年のV戦士だった三浦大輔監督はベンチで号泣。就任4年目で悲願を成就した指揮官は愛するハマスタでナインの手によって5回胴上げされると、再び涙を見せた。

 DeNAファンにとってはこれ以上ないストーリーだが、この結果を素直に受け入れきれない声も少なからずある。レギュラーシーズンのDeNAは、71勝69敗3分けで貯金はわずか「2」。セ・リーグ優勝の巨人とは8ゲーム差の3位で終えた。一方、ソフトバンクは91勝49敗3分けの貯金「42」で、こちらはパ・リーグを堂々制覇。2位の日本ハムとは13.5ゲーム差の圧倒的大差をつけ、勝率は6割を超えた。

 クライマックスシリーズでDeNAはファーストステージでリーグ2位の阪神を倒し、ファイナルステージでは巨人も破り、7年ぶり4度目となる日本シリーズ進出を決めた。リーグ優勝のアドバンテージを持つソフトバンクは、ファイナルステージで日本ハムを退けて4年ぶりの日本シリーズ進出。レギュラーシーズンの貯金差が「40」という格差対決が実現した。
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