現地11月17日、野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のグループB・第4戦が台湾の天母スタジアムで行なわれ、侍ジャパンがキューバを7対6で撃破し、無傷の4連勝でオープニングラウンド首位通過が決定。11月21日に東京ドームで実施するスーパーラウンドの出場切符を獲得した。
侍ジャパンは2回に先頭の森下翔太が死球で出塁。続く栗原陵矢は空振り三振に倒れたが、森下が二盗に成功して1死二塁に。7番・源田壮亮が四球を選び2死一、三塁の好機を迎えると、今日は「8番・指名打者」でスタメンの佐野恵太が高めの直球を中前に運ぶ適時打。代表初招集の29歳が今大会初打点をマークし、日本に先制点をもたらした。
3回は連打と四球で無死満塁のチャンスを作ると、打席には4番・森下。高めのストレートを中堅に弾き返し飛距離十分の犠飛となり、三塁ランナーの桑原将志は余裕を持ってホームを踏む。これで森下は開幕から4試合連続打点で、今大会6打点目。若き主砲がリードを2点に広げる。
4回に1点差に詰め寄られた侍ジャパンはその直後。源田、佐野の連打で無死一、三塁の好機を広げると、今大会4戦目で初の先発マスクを被る佐藤都志也がバットで存在感を発揮。レフトに犠飛を放ち、リードを再び2点差に。井端弘和監督のスタメン起用に応えた。
5回には1死一、二塁で牧秀悟が止めたバットに当たった打球が一、二塁間を破るラッキーな一打で貴重な4点目。珍しいタイムリーに本人も驚きの表情を浮かべ、バットを止める仕草をするなど苦笑いだった。このあと佐野の犠飛で追加点を奪い、侍ジャパンが5対1とリードし、試合の主導権を握る。
ところが雨が強まった6回表にキューバ打線がついに牙を向く。5回まで無失点に抑えていた先発の早川隆久から1点を返し、なおも1死一、二塁。ここで井端監督は横山陸人にスイッチするが、これが裏目に。5番のマルティネスを一邪飛に打ち取ったが、2者連続タイムリーヒットを浴びて1点差に詰め寄られ、8番のムヒカにはストライクが1球も入らず、2死満塁と一打逆転の大ピンチを迎える。
ここで井端監督は横山に見切りをつけ、3番手にロッテの鈴木昭汰を投入。この窮地を26歳の左腕がワルテレスを空振り三振に斬って取り追加点を許さず。気合の雄叫びを上げながら力強いガッツポーズを繰り出し、この試合最大のピンチを切り抜けた。
キューバは6回からリバン・モイネロをマウンドに送る。しかし、韓国戦で体調不良に襲われた左腕にボールの切れはなく、1安打2四死球で1死満塁に。ソフトバンクのチームメイトである栗原に押し出し四球を与え1点を失うが後続は併殺で仕留めて、なんとか最少失点で切り抜けた。
だが、終盤の7回に思わぬ展開が起きる。6対4と2点リードした7回1死一、二塁のピンチで登板した清水達也が先頭のデスパイネの打球を三塁寄りの自身の前に転がるゴロを素早く処理して一塁へと送球するも、これがワンバウンド。一塁手の牧も捕球できず、ランナーが一気にすべてホームに生還。悪送球で侍ジャパンは同点を許した。
日本は8回に小園海斗が相手の失策で出塁すると、ここで井端監督は小園の代走として五十幡を告げる。続く辰己涼介は右肘に死球を受け無死一、二塁と好機を拡大する。続く森下の三ゴロの間にランナーが一、三塁となり、打席には栗原。きっちり左翼へ打ち上げると、俊足の五十幡が勝ち越しのホームを踏んでガッツポーズ。侍ジャパンがついに勝ち越しに成功した。
9回は藤平尚真が登板。ここまで3試合3イニングをノーヒットに抑えていた右腕に託したが、キューバ打線が驚異の粘り強さを発揮する。藤平は1アウト後に連打を浴び一、二塁にするとアルエバルエナには死球を与えて満塁の窮地に広げる。絶体絶命の場面だったが藤平は渾身のストレート、鋭いフォークで2者連続の空振り三振に抑えてガッツポーズ。若き侍ジャパンがなんとか勝利をもぎとった。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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3回は連打と四球で無死満塁のチャンスを作ると、打席には4番・森下。高めのストレートを中堅に弾き返し飛距離十分の犠飛となり、三塁ランナーの桑原将志は余裕を持ってホームを踏む。これで森下は開幕から4試合連続打点で、今大会6打点目。若き主砲がリードを2点に広げる。
4回に1点差に詰め寄られた侍ジャパンはその直後。源田、佐野の連打で無死一、三塁の好機を広げると、今大会4戦目で初の先発マスクを被る佐藤都志也がバットで存在感を発揮。レフトに犠飛を放ち、リードを再び2点差に。井端弘和監督のスタメン起用に応えた。
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ここで井端監督は横山に見切りをつけ、3番手にロッテの鈴木昭汰を投入。この窮地を26歳の左腕がワルテレスを空振り三振に斬って取り追加点を許さず。気合の雄叫びを上げながら力強いガッツポーズを繰り出し、この試合最大のピンチを切り抜けた。
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日本は8回に小園海斗が相手の失策で出塁すると、ここで井端監督は小園の代走として五十幡を告げる。続く辰己涼介は右肘に死球を受け無死一、二塁と好機を拡大する。続く森下の三ゴロの間にランナーが一、三塁となり、打席には栗原。きっちり左翼へ打ち上げると、俊足の五十幡が勝ち越しのホームを踏んでガッツポーズ。侍ジャパンがついに勝ち越しに成功した。
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取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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