プロ野球

オリックス岸田新監督が山岡泰輔の中継ぎ専念を明言!「一本でって言ってくれるのはすごいありがたい」【オリ熱コラム2024】

THE DIGEST編集部

2024.11.23

19年には最高勝率のタイトルを獲得したこともある山岡。来季は中継ぎ一本でチームの勝利に貢献する。写真:野口航志(DsStyle)

 昨シーズンは回またぎも可能な中継ぎとしてチームのリーグ優勝に貢献したオリックスの山岡泰輔。もともとは金子千尋(引退)、西勇輝(現阪神)に続くチームの先発の柱として、山本由伸(現ドジャース)とともに投手陣を牽引していただけに、先発登板に期待する声も多かったが、本人は「投げられればどこでもいい」と語っていた。

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 今シーズンはキャンプ後半から先発での調整に入っていたが、開幕直後に調整登板した二軍戦で右足の違和感を訴えて離脱。5月に実戦復帰するも、6月に今度は右肘の違和感で再離脱してしまう。一軍のマウンドに初めて立ったのは、CS進出すら絶望的になっていた9月14日。結局、今シーズンは6試合に登板して0勝1敗、1ホールド、防御率3.38とプロ8年目でキャリア最低の成績に終わった。

 そんな山岡に対して岸田護新監督は「中継ぎ」での起用を早くも明言。山岡は高知で行われている秋季キャンプにも久々に参加し、来シーズンに向けた調整に取り組んでいる。

 中継ぎでの起用を明言されたことについては「もうここ数年ずっと(先発と中継ぎ)両睨みでっていうか。すごい難しい調整の感じだったんで、この時期から(中継ぎ)一本でって言ってくれるのはすごいありがたいし、やりやすさは久しぶりに感じるなと思います」ととした上で、次のようにも話した。

「すごくいい経験させてもらいましたけど。やっぱり(調整が)ちょっと難しかったかなと思ってるところを、マモさん(岸田監督)も分かってくれてて、そんなに難しいんだったら、もう来年はここ(中継ぎ)っていうのを決めてもらいました」。岸田監督も現役時代は先発と中継ぎの両方をこなしていただけに、山岡の苦悩を理解してくれたようだ。
 さらに岸田監督について山岡は「(兄貴肌というのは)もう絶対あると思います。監督になったんでね、そんなことは言えないですけど。でも選手の時から、 周りの選手への気配りだったりとか、野球以外でも勉強になることをたくさん教えてもらったので、そこはすごい信頼できると。ご飯はちょっとしか行ってないですけど、 話す機会はやっぱめちゃくちゃ多かったし、コーチになってからもここ数年、二軍にいる時間も割と多かったんで、その時に相談とかしたりはしてましたね」と絶大な信頼を寄せている。


 怪我に関しては「バランス的に足の関係で肘がちょっと悪くなるっていうのもあった」と言うが、シーズン終盤に一軍に戻ってこられたことについては「それは大きいですね。やっぱり投げて終われたっていうのは、少しでもプラスにはなると思います」と苦しい中でも前向きな気持ちを崩していない。

 山岡の登場曲『虹』が流れた時、京セラドームの雰囲気は明らかに変わる。そして、本人もそのことをよく理解している。

「やっぱりすごいですね。『待ってたよ』っていう声もたくさん聞きましたし、すごい嬉しかったな」

 来シーズンは重要な場面での登板が期待されるところだが、本人も「そこを目指して投げていけたらいいな」とイメージは描けている様子。来春のキャンプでは、本来の力強い球を投げる山岡の姿を見たい。太陽のように明るい山岡が再び輝けば、チームのムードも自然と上がっていくだろう。

文⚫︎THE DIGEST取材班