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侍ジャパン

侍ジャパン、試合開始直前の“ドタバタ劇”。台湾が予告先発投手を急きょ変更→WBSCに罰金支払いも、代役左腕は1回持たずKO【プレミア12】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.11.23

台湾の先発が急きょ変更。代役左腕がマウンドに上がった。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

台湾の先発が急きょ変更。代役左腕がマウンドに上がった。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 試合直前、思わぬ「ドタバタ劇」が繰り広げられた。

 11月23日、野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」はスーパーラウンドの第4戦が東京ドームで行なわれており、侍ジャパンはオープニングラウンド以来となる台湾との再戦に臨んでいる。初回に1番・二塁でスタメン出場した村林一輝の先頭打者アーチを皮切りに、日本が一挙4得点を挙げた。

 立ち上がりから侍打線が台湾の先発チェン・ボーチンに猛攻を仕掛けた。先頭打者の村林が3球目の直球を振り抜くと、左翼席に弾丸ライナーで先制ホームランを突き刺した。続く佐藤都志也はストレートの四球を選ぶと、辰己涼介は死球でランナーをためると、4番の森下翔太が三塁線を破る2点二塁打で早くも3点目。チェン・ボーチンは続く佐野恵太を二ゴロでどうにか打ち取ったが、次打者の場面で早くも降板。1イニングすら持たず、2番手投手が犠飛で追加点を失い、左腕に自責4がついた。
 
 実は試合開始直前、両国メディアが一時混乱に陥った。台湾の先発は当初、左腕のリン・イーリンが予告されていたが、この日のデーゲームで米国がベネズエラから勝利を挙げ、最終戦を待たずに日本と台湾が決勝進出を決めた。すると、台湾側が急きょ先発投手の変更を申し出たのだ。

 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の大会規約では、先発投手の変更に際して故障などの正当な理由で同連盟が判断しない場合は、罰金などのペナルティを受けると記されている。台湾の申し立てに日本側は主催者のWBSCに抗議したものの、同連盟が投手の変更をなんと承認。罰金を支払う代わりに、エース格でMLBアリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下に所属するリン・ユーミンから、同じ左腕を送る奇襲を仕掛けたが、若き侍打線にチェン・ボーチンはKOされてしまった。

 試合は3回までを終わり、日本が4対1でリードしている。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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