常勝軍団の去就を巡る関心は尽きない。
今オフにフリーエージェント(FA)となったロサンゼルス・ドジャース5選手の特集記事がMLB公式サイトから配信され、去就が注目されているテオスカー・ヘルナンデスよりも、残すべきプレーヤーは"お祭り男"のキケ・ヘルナンデスだと提言されている。
記事を執筆した『MLB.com』のドジャース番記者であるファン・トリビオ氏は「野球はもちろんビジネスだ。どのチームも毎年同じようにはいかない。ブレイク・スネルが先発ローテーションに加わったことからも分かるように、今年のドジャースも例外ではない」と前置きしたうえで、テオスカー(T)・ヘルナンデス、キケ(K)・ヘルナンデス、ジャック・フラハティ、ブレイク・トライネン、クレイトン・カーショウらチームの主要FA5選手の行方を占った。
まず優勝パレードの特別ステージ上で涙を流しながらチーム残留を熱望したT・ヘルナンデスについては、「この1年間、テオほどロスのファンに愛された選手はいない」と断言。「T・ヘルナンデスはキャリア最高のシーズンを送り、今冬に大金を手にする準備を整えた。彼はシーズンを通して、オフシーズンもずっとドジャースへの復帰を望んでいると語っていた。現在のFA選手の中では、彼がチームに復帰する可能性が最も高い。両者はコミュニケーションを保っており、解決は早く訪れるかもしれない」と再契約を示唆した。
ただテオスカーよりも、トリビオ氏が熱心に推すのはK・ヘルナンデスだ。捕手以外、すべてのポジションを守れるスーパーユーティリティーとして今季のドジャースを支えた同選手は「キケ」の愛称で親しまれ、大谷翔平やムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンら「MVPトリオ」をはじめ、チームメイトから頼りにされている。今シーズンは126試合に出場し打率.229、12本塁打、42打点、OPS.654と打撃成績は突出していないが、守備面での貢献度はかなり高く、デーブ・ロバーツ監督からも信頼を寄せられている。
なにより、ポストシーズンでは無類の勝負強さを発揮した。サンディエゴ・パドレスとのナ・リーグ地区シリーズではスタメン出場を果たした第4戦で4打数2安打、最終第5戦では決勝点となるソロホームランを放ち、シリーズ突破に貢献した。さらにニューヨーク・メッツとのリーグ優勝決定シリーズでも第1戦で4打数2安打、そして第3戦には6回2死二塁から左翼スタンドへ特大2ランを含む5打数2安打2打点の大暴れ。現役選手では8位となるポストシーズン通算15本塁打を記録する大活躍で、ドジャースを4年ぶり8度目のワールドチャンピオンに導いた。
トリビオ氏はそんな短期決戦でのお祭り男について、「キケなくしてドジャースの優勝はなかった」と明言しており、「キケが昨オフの契約にサインするまでには時間がかかった。彼は(来季)再び忍耐を必要とするだろうが、結局のところドジャースはベンチと10月の存在感の両方を強固にするために、プエルトリコ人の点火プラグを呼び戻すことを検討すべきだ」と呈し、K・ヘルナンデスとの再契約を望んでいる。
一方で、今夏トレードでデトロイト・タイガースから加入後、先発ローテの柱として活躍し、ワールドシリーズ第1戦では先発を務めた右腕フラハティについては消極的。「ドジャースで過ごしたのはわずか3カ月だったが、バーバンク出身の彼はその間に頭角を現した」と先発投手に故障者が続出したなかでの功績を称えるも、大物左腕ブレイク・スネルの入団が決まった今では残留する可能性は極めて低くなったと言及。トライネンとカーショウの2選手については、チームへの愛着もあり再びロサンゼルスに戻ってくるだろうとの見解を記している。
さらなる黄金時代を築くため、今オフもドジャー・ブルーの動きから目が離せない。
構成●THE DIGEST編集部
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今オフにフリーエージェント(FA)となったロサンゼルス・ドジャース5選手の特集記事がMLB公式サイトから配信され、去就が注目されているテオスカー・ヘルナンデスよりも、残すべきプレーヤーは"お祭り男"のキケ・ヘルナンデスだと提言されている。
記事を執筆した『MLB.com』のドジャース番記者であるファン・トリビオ氏は「野球はもちろんビジネスだ。どのチームも毎年同じようにはいかない。ブレイク・スネルが先発ローテーションに加わったことからも分かるように、今年のドジャースも例外ではない」と前置きしたうえで、テオスカー(T)・ヘルナンデス、キケ(K)・ヘルナンデス、ジャック・フラハティ、ブレイク・トライネン、クレイトン・カーショウらチームの主要FA5選手の行方を占った。
まず優勝パレードの特別ステージ上で涙を流しながらチーム残留を熱望したT・ヘルナンデスについては、「この1年間、テオほどロスのファンに愛された選手はいない」と断言。「T・ヘルナンデスはキャリア最高のシーズンを送り、今冬に大金を手にする準備を整えた。彼はシーズンを通して、オフシーズンもずっとドジャースへの復帰を望んでいると語っていた。現在のFA選手の中では、彼がチームに復帰する可能性が最も高い。両者はコミュニケーションを保っており、解決は早く訪れるかもしれない」と再契約を示唆した。
ただテオスカーよりも、トリビオ氏が熱心に推すのはK・ヘルナンデスだ。捕手以外、すべてのポジションを守れるスーパーユーティリティーとして今季のドジャースを支えた同選手は「キケ」の愛称で親しまれ、大谷翔平やムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンら「MVPトリオ」をはじめ、チームメイトから頼りにされている。今シーズンは126試合に出場し打率.229、12本塁打、42打点、OPS.654と打撃成績は突出していないが、守備面での貢献度はかなり高く、デーブ・ロバーツ監督からも信頼を寄せられている。
なにより、ポストシーズンでは無類の勝負強さを発揮した。サンディエゴ・パドレスとのナ・リーグ地区シリーズではスタメン出場を果たした第4戦で4打数2安打、最終第5戦では決勝点となるソロホームランを放ち、シリーズ突破に貢献した。さらにニューヨーク・メッツとのリーグ優勝決定シリーズでも第1戦で4打数2安打、そして第3戦には6回2死二塁から左翼スタンドへ特大2ランを含む5打数2安打2打点の大暴れ。現役選手では8位となるポストシーズン通算15本塁打を記録する大活躍で、ドジャースを4年ぶり8度目のワールドチャンピオンに導いた。
トリビオ氏はそんな短期決戦でのお祭り男について、「キケなくしてドジャースの優勝はなかった」と明言しており、「キケが昨オフの契約にサインするまでには時間がかかった。彼は(来季)再び忍耐を必要とするだろうが、結局のところドジャースはベンチと10月の存在感の両方を強固にするために、プエルトリコ人の点火プラグを呼び戻すことを検討すべきだ」と呈し、K・ヘルナンデスとの再契約を望んでいる。
一方で、今夏トレードでデトロイト・タイガースから加入後、先発ローテの柱として活躍し、ワールドシリーズ第1戦では先発を務めた右腕フラハティについては消極的。「ドジャースで過ごしたのはわずか3カ月だったが、バーバンク出身の彼はその間に頭角を現した」と先発投手に故障者が続出したなかでの功績を称えるも、大物左腕ブレイク・スネルの入団が決まった今では残留する可能性は極めて低くなったと言及。トライネンとカーショウの2選手については、チームへの愛着もあり再びロサンゼルスに戻ってくるだろうとの見解を記している。
さらなる黄金時代を築くため、今オフもドジャー・ブルーの動きから目が離せない。
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