2024年のロサンゼルス・ドジャースは、韓国・ソウルで開催された開幕シリーズでの大騒動で幕を開けた。当時の通訳、水原一平氏が自身の借金返済のために大谷の銀行口座から不正に送金(最終的には約1700万ドル=約25億円にのぼった)していたことが発覚したのだ。
この出来事が、入団1年目の大谷とチームの結束力を強固にしたとフレディ・フリーマンが告白した。
ドジャース専門メディア『Dodger Blue』によると、ムーキー・ベッツがホストを務める米ポッドキャスト番組『On Base With Mookie Betts』に出演した際に24年を振り返り、大谷と賭博を結び付ける大論争によってチームの結束が強まったと語った。
「韓国から始まったシーズンは、多くの困難を乗り越えて、最終的には目的を達成することができた。わたしたちは特別なチームだった」
韓国のホテルで水原氏の賭博疑惑が発覚した際、最初にデーブ・ロバーツ監督とマックス・マンシーが大谷を擁護する声を挙げたという。当初は大谷の関与も疑われたが、大谷は毅然とした態度で潔白を主張。チームも大谷を全面的に支持した。
【動画】MLB公式による“大谷翔平2024年ハイライト”
ロサンゼルスに戻って記者会見を開いた大谷は、「信頼していた方の過ちというのは悲しく、ショックですし、今はそういうふうに感じています」と語りだし、「彼が借金をしていたことも知りませんでした。返済に同意していませんし、ブックメーカーに送金してくれと頼んだことも、許可したこともないです」と関与を否定した。
水原氏の賭博スキャンダルが発覚した後、大谷は眠れなくなり、一日のルーティーンを守れなくなったと地元メディアに語っている。そんな大谷に寄り添ったのがドジャースのチームメイトやスタッフだった。
フリーマンはこう振り返る。
「加入してきたばかりのチームメイトに、全員が寄り添った。あの一連の出来事がきっかけで、目標を達成するための正しい道を歩むことができたと思う」
打者に専念した大谷は、MLB史上初の50ー50を達成。本塁打王と打点王になり、2年連続でリーグMVPに輝いた。そして結束したドジャースはポストシーズンを勝ち上がってワールドシリーズを制覇。4年ぶり8度目の戴冠を果たした。
構成●THE DIGEST編集部
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