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「WBCの好投は7年前の話だ」オ軍入りの菅野智之を現地メディアが鋭く分析…ローテ争いのライバル相手に苦戦の予想も「メジャーで通用するかどうかは、これから」

THE DIGEST編集部

2024.12.21

オリオールズ入りが決まった菅野。まずは先発ローテーション入りが目標となりそうだ。写真:THE DIGEST写真部

オリオールズ入りが決まった菅野。まずは先発ローテーション入りが目標となりそうだ。写真:THE DIGEST写真部

 巨人から海外フリーエージェント(FA)権を行使し、ボルチモア・オリオールズの一員となった菅野智之。現地時間12月19日にはオンラインでの入団会見が行なわれ、メジャー挑戦への想いなどを語った。

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 すでに、米国内でも35歳日本人右腕の米球界移籍が大きな話題となっている中、オリオールズ戦の中継を手掛ける現地放送局『MASN』も公式サイト上において連日、特集記事として菅野を取り上げている。会見翌日の同20日には、改めて菅野の持ち味などを掘り下げ、また現在の先発陣の中での位置付けにも言及している。

 同メディアは、過去にオリオールズに所属し、メジャー公式戦出場実績のある上原浩治氏、藤浪晋太郎に次ぐ3人目の日本人プレーヤーになると見込むとともに、「スガノはそうした三桁のスピードを誇る投手とは異なる。彼は現在、90マイル台前半の速球を主体とし、多彩な変化球を駆使する投手だ」として、菅野の投球パターンを紹介している。

 また、会見で菅野本人が語ったコメントを辿りながら、「特筆すべきは、そのコントロールの良さだ」と強調する。その上で、「今年、スガノは156回2/3を投げてわずか16四球しか許していない。彼は『打たせて取る』タイプの投手で、9イニングあたりの奪三振数は7.7、今年の奪三振数は111だった。メジャーリーグでこれが通用するかどうか、オリオールズはこれから確かめることになる」と論じている。

 ベテランの投球術に期待を寄せる一方、先発陣には今オフ、タンパベイ・レイズからザック・エフリンが加わっており、「エフリンにはメジャー実績があり、それがスガノとの大きな違いだ」と新加入の両選手を比較。さらに同メディアは、「スガノがアメリカでの経験について語ることができるのは、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)準決勝で米国代表を相手に6回を投げ、6奪三振を記録した試合くらいだが、それも7年前の話だ」などと厳しい目も向けている。

 同メディアはまた、菅野を先発の4、5番手と予想しながらも、オリオールズのピッチングスタッフはローテーションの枠外にも先発候補となる投手が控えていると評し、「その層は非常に厚いと言える」などと見通している。

 念願のメジャーのマウンドに上がるためには厳しいチーム内競争も待っている。熟練の投球術を駆使する菅野の大きな挑戦が始まった。

構成●THE DIGEST編集部
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