韓国のスター選手の真価が問われる１年になるかもしれない。

　MLB公式サイトは現地１月11日、昨年のフリーエージェント（FA）選手のなかで「実力を証明しなければならない」候補選手を発表し、サンフランシスコ・ジャイアンツに移籍した韓国のイ・ジョンフを選出した。
【動画】"韓国のイチロー"イ・ジョンフのMLB１年目ハイライト

　イ・ジョンフは、かつて中日ドラゴンズでもプレーしたイ・ジョンボム氏を父に持ち、2022年には韓国プロ野球（KBO）で打率.349をマークして首位打者、打点王、MVPを獲得。父譲りの才能をフルに発揮し、KBOで輝かしいキャリアを残した彼は「韓国のイチロー」と称され、23年にはワールド・ベースボール・クラシック（WBC）で韓国代表としてプレーした。

　23年12月にポスティングシステムを利用してジャイアンツと６年１億1300万ドル（約178億円）の大型契約を結び、悲願のメジャー移籍を果たした。しかし、昨年５月のシンシナティ・レッズ戦で守備の際に外野フェンスに激突し、左肩を脱臼。背番号51は無念の長期離脱となり、不本意な形でそのままシーズンが終了。メジャー１年目は37試合に出場して打率.262、２本塁打、８打点、２盗塁、OPS.641だった。
  　MLB公式サイトは、「ウィリー・アダメス（前ミルウォーキー・ブルワーズ）の加入はラインナップを助けるだろうが、ジャイアンツがナ・リーグ西地区で大活躍するには、昨年FAで加入したイ・ジョンフのステップアップも必要だ」と指摘。2024年シーズンのほとんどを欠場した韓国人スラッガーの復活が不可欠だと説いた。

　記事のなかでは、「負傷前には優れたコンタクトスキルを示していた」と言及し、そのバットコントロールの評価は低くないが、「成績は決して良いものではなかった」とやはり成績が物足りないとし、メジャー２年目となる25年シーズンは早くも正念場になると示唆する。

　今オフはWBCで一緒にプレーした同郷のキム・ヘソンがロサンゼルス・ドジャースと３年総額1250万ドル（約20億円）の契約を結び、大きな注目を浴びた。意地の巻き返しへ、韓国のスターが勝負のメジャー２年目に臨む。

構成●THE DIGEST編集部

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