準々決勝の4試合が行われた大会第9日。まず強烈なインパクトを残したのは第1試合で登場した健大高崎高の石垣元気(3年・投手)だ。8点をリードした88回からマウンドに上がると、最速155キロをマーク。2回を無失点、3奪三振の好投で試合を締めた。左脇腹の故障を抱えながらこれだけのスピードが出るのは末恐ろしい限りである。
ただ、そんな石垣を抑えて今日のMVPに選出したいのが、横浜高の奥村頼人(3年・投手兼外野手)である。西日本短大付高を相手に、いチームが同点に追いついた直後の6回からリリーフで登板すると、いきなり3者連続三球三振の“イマキュレート・イニング”を達成。その裏の攻撃ではヒットを放って追加点を演出するなど、4番打者としての仕事も果たしている。
結局この日は4イニングをパーフェクト、5奪三振という圧巻の投球でチームの逆転勝ちに大きく貢献した。ストレートは140キロ台前半と驚くような速さはないが、チェンジアップとのコンビネーションは安定感抜群。チームの投手では今大会で最速152キロをマークした織田翔希(2年・投手)が注目を集めているが、後ろに奥村が控えているということがここまで大きな強みとなっていることは間違いない。健大高崎との準決勝も最大のキーマンとなりそうだ。
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
ただ、そんな石垣を抑えて今日のMVPに選出したいのが、横浜高の奥村頼人(3年・投手兼外野手)である。西日本短大付高を相手に、いチームが同点に追いついた直後の6回からリリーフで登板すると、いきなり3者連続三球三振の“イマキュレート・イニング”を達成。その裏の攻撃ではヒットを放って追加点を演出するなど、4番打者としての仕事も果たしている。
結局この日は4イニングをパーフェクト、5奪三振という圧巻の投球でチームの逆転勝ちに大きく貢献した。ストレートは140キロ台前半と驚くような速さはないが、チェンジアップとのコンビネーションは安定感抜群。チームの投手では今大会で最速152キロをマークした織田翔希(2年・投手)が注目を集めているが、後ろに奥村が控えているということがここまで大きな強みとなっていることは間違いない。健大高崎との準決勝も最大のキーマンとなりそうだ。
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。