現地３月27日、ロサンゼルス・エンジェルスの菊池雄星が今季の開幕戦となる敵地でのシカゴ・ホワイトソックス戦に先発登板し、６回87球を投げて５安打、５奪三振無四球３失点と粘りの投球を続けたがチームは大量８失点を喫し、菊池は負け投手となった。
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　メジャー７年目で初めて開幕投手を務めた菊池。立ち上がりは１アウトから二塁打を浴びたが、３番アンドルー・ベニンテンディをスライダーで空振り三振に仕留めるなど、後続を打ち取りゼロで切り抜けた。

　しかし２回、先頭打者に投じた内角のスライダーをレフトスタンドに運ばれ、今季初被弾を献上。先制点を許した。さらに連打を浴びて１死一、二塁とピンチを招くと、１番ミゲル・バルガスに内外野の間にポトリと落ちる適時二塁打を許すなど、この回だけで３点を失った。

　それでも３回以降に日本人左腕は立ち直り、ホワイトソックス打線を５回までノーヒットに封じて味方の反撃を待つ。だが、エンジェルス打線は得点圏に走者を置くがあと一本が出ず、「３番・右翼」でスタメン出場した頼みのマイク・トラウトも無安打。ゼロ行進が続く。

　６回もマウンドに上がった菊池はチェンジアップ、カーブ、シンカーなど変化球を駆使してあっさり２アウト。ソロ本塁打を打たれたオースティン・スレーターには150キロの直球で遊ゴロに仕留め三者凡退に抑えると、この回限りでマウンドを降りた。
  　３点ビハインドのエンジェルスは８回表に２死満塁と長打が出れば同点となるビッグチャンスを作ったが、アトランタ・ブレーブスから加入した４番のホルヘ・ソレアが空振り三振に倒れ、絶好機を無得点に終わる。

　逆にリリーフ陣が９回にホワイトソックスにダメ押しとなる２本のアーチを打たれて一挙５失点を喫し、大きく点差が開く。エンジェルスは９回に大谷翔平（ロサンゼルス・ドジャース）とバッテリーを組んだことがあるローガン・オハピーが意地のソロ本塁打を放ったが、時すでに遅し。１対８で完敗した。

　これまでシアトル・マリナーズ、トロント・ブルージェイズ、ヒューストン・アストロズと渡り歩いた菊池は昨オフ、エンジェルスと３年総額6300万ドル（約95億7600万円）の大型契約を締結。チームの投手では最高年俸となる日本人左腕にエースとしての働きが期待された。この日はその実力を示すかのように粘りのピッチングをみせた菊池だったが、最後まで打線の援護に恵まれず黒星が付いた。

構成●THE DIGEST編集部

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