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「深刻な問題の前兆になる可能性が…」スネルとグラスノーの負傷離脱、地元メディアが懸念「WS連覇の可能性が脅かされている」

THE DIGEST編集部

2025.05.02

負傷者リスト入りしているスネル(左)とグラスノー(右)。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・ドジャース専門メディア『Dodgers Way』が、いずれも15日間の負傷者リスト(IL)入りしているブレイク・スネル、タイラー・グラスノーの不在を懸念した。現地4月30日、「2人の投手の負傷により、ワールドシリーズ連覇の可能性が脅かされている」と伝えた。

「この2人の腕の負傷は、深刻な脅威だ。シーズンは長く過酷な162試合の行程であり、しばしば消耗戦となる。10月末の最後まで残っているチームが必ずしも"最強"というわけではなく、故障者らの穴をうまく埋めて勝ち上がっていったチームと言える。そして今、ドジャースにとって深刻な問題の前兆になる可能性がある」

 とくに投手陣に故障離脱者が多く、スネルとグラスノー以外にも、クレイトン・カーショウ、エメット・シーハン、ギャビン・ストーン、リバー・ライアンが60日間のIL入り。ブルペンでは、マイケル・コーペック、ブレイク・トライネン、ブラスダー・グラテロルがいずれも15日間のIL入りとなっている。

 スネルとグラスノーはいずれも故障歴があり、耐久性に疑問が持たれていた。

「サイ・ヤング賞を2度受賞しているスネルは、キャリア9年で投球回が180イニングを超えたのはわずか2回。それ以外のシーズンは、129.1回が最高だ。グラスノーの耐久性はさらに深刻だ。過去9年で100イニングを超えたのはわずか3シーズン。キャリア最多の134イニングは2024年に記録したばかり。両者の故障歴は、今回の負傷が短期間で完治しない可能性を示唆している。4月末時点でのチーム防御率がMLB15位の3.99と優れないドジャースにとってはバッドニュースだろう」

 スネルとグラスノーの穴を埋めるのは、誰になるのか。同メディアは2人の投手名を揚げた。しかし、「ジャスティン・ロブレスキーは3Aオクラホマシティ・コメッツでの防御率5.71は、あまり信頼に値するものではない。復帰を目指すクレイトン・カーショウも、ローテーションを守って投げ続けるには、37歳の年齢を考慮すれば無理な要求だろう」と不安視した。

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「スネルとグラスノーが負傷者リスト入りした現在、先発ローテーションで健康なのは山本由伸、佐々木朗希、ダスティン・メイの3人しかいない。スネルとグラスノーが完治するまで2人の日本人投手へのプレッシャーは大きくなるだろうし、場合によっては故障のリスクが高まる可能性もある」

 ナ・リーグ西地区の順位は、1位がドジャース(21勝10敗、勝率.677)、2位がサンディエゴ・パドレス(19勝11敗、勝率.633)、3位がサンフランシスコ・ジャイアンツ(19勝12敗、勝率.613)、4位がアリゾナ・ダイヤモンドバックス(16勝14敗、勝率.533)、5位がコロラド・ロッキーズ(5勝25敗、勝率.167)。ロッキーズを除く4球団が熾烈な争いを展開している。

 前途多難な現状、同メディアはドジャースがWS連覇を成し遂げるには、スター投手が早期復帰し、トレード期限までに大型補強を行なって投手陣を盤石にしなければいけないと見通した。スネルとグラスノーの復帰は、はたしていつになるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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