エースが無双ピッチだ。

　現地５月２日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸がアトランタ・ブレーブス戦に今季７度目の先発登板し、６回（91球）を投げ１安打６奪三振、２四球無失点の快投をみせて４勝目を挙げた。防御率はリーグ唯一の０点台となる0.90をマークし、単独トップをキープした。

　山本は初回に２死一塁から４番マット・オルソンが放った痛烈な打球が顔面付近に飛んできたが、身をよじらせながらこれを回避。遊ゴロに打ち取った。一瞬ヒヤリとさせるシーンだったが、日本人右腕は表情を変えなかった。

　２回にも先頭のショーン・マーフィーが放った打球が投手ライナーだったが、今度は鮮やかにグラブを出してスーパーキャッチ。抜群の反射神経をみせる。山本は後続を空振り三振、投ゴロに抑えて三者凡退とした。

　４回に打線から１点の援護をもらった山本はその裏、１死から四球を与えたがオルソンを高めの速球で空振り三振。続くマーフィーも２球で追い込み、内角低めに153キロの速球で見逃し三振に仕留めた。

　５回も三者凡退で料理した山本。この回まで２四球のみで、強力ブレーブス打線をノーヒットと完璧に封じる。

　すると６回表、ドジャースはムーキー・ベッツが５号左越えソロホームランを放ち、貴重な追加点を奪う。２点をもらった山本は２アウト後、２番オースティン・ライリーに低めのカットボールを二塁打にされ、この試合初ヒット。初めて得点圏にランナーを背負い、一発があるマーセル・オズナを迎える。踏ん張りどころの右腕は低めにボールを集めて、最後はフルカウントから緩いカーブで三ゴロに打ち取りピンチをしのいだ。
  　７回からは右腕のカービー・イェーツが登板し、山本はお役御免となった。イェーツは先頭のオルソンに５号ソロ本塁打を献上したが、後続をしっかり仕留めた。８回以降もドジャース・ブルペン陣がゼロで締めて試合終了。ドジャースが緊迫したゲームを２対１で制した。

　なお１番・指名打者で先発出場した大谷翔平は空振り三振、空振り三振、二ゴロ、右直で４打数無安打。６試合ぶりのノーヒットに終わった。

構成●THE DIGEST編集部

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