6月17日(現地)、マーリンズ戦に臨むフィリーズのラインアップにニック・カステヤノスの名前はなかった。
理由は成績不振でも休養でもない。監督批判に対するペナルティだった。
フィリーズが5対3で勝利した前日の試合で、ロブ・トムソン監督は8回裏からカステヤノスに代えてヨハン・ロハスを守備固めとして起用した。これにカステヤノスが公然と不平を唱え、それをトムソン監督が「一線を越えた」と見なしてスタメン漏れにつながった、というわけだ。
実は、カステヤノスは2023年9月から236試合連続で先発出場を続けており、これは現役ではマット・オルソン(ブレーブス)に次いで2番目、フィリーズでも1980~83年のピート・ローズ(350試合)以降では最長記録だったが、この一件で記録が途絶えることになってしまった。
ただ、トムソン監督の采配は理に適っている。ロハスは球界屈指の快足を生かした好守で知られる一方、カステヤノスはDRSやOAAなどの最新守備指標で例年、球界ワーストクラスを記録。その時点で3対1の僅差だったことを思えば、守備固めを起用するのは当然とも言える。しかもトムソン監督はこのような起用法について、事前にカステヤノスにも説明していたという。 もっとも、トムソン監督の方はカステヤノスに対して怒り心頭、というわけでもなさそうだ。就任4年目を迎える指揮官は次のように語っている。
「ニックの好きなところはたくさんあるが、その一つはとても感情的であることだ。彼は試合に出るのが好きで、全イニングプレーしたいと思っているんだ」
以前から歯に衣着せぬ物言いで何度となく物議を醸してきたカステヤノス。一方で、その物怖じしない性格は無類の勝負強さにもつながり、何度となくクラッチヒットを放ってチームを救ってきた。つまり今回の一件は、カステヤノスの長所でもある側面が裏目に出た例とも言える。
指揮官としての威厳を保ちつつ、カステヤノスにも理解を示したトムソン監督。「大人の対応」で一件落着となるだろうか。
構成●SLUGGER編集部
理由は成績不振でも休養でもない。監督批判に対するペナルティだった。
フィリーズが5対3で勝利した前日の試合で、ロブ・トムソン監督は8回裏からカステヤノスに代えてヨハン・ロハスを守備固めとして起用した。これにカステヤノスが公然と不平を唱え、それをトムソン監督が「一線を越えた」と見なしてスタメン漏れにつながった、というわけだ。
実は、カステヤノスは2023年9月から236試合連続で先発出場を続けており、これは現役ではマット・オルソン(ブレーブス)に次いで2番目、フィリーズでも1980~83年のピート・ローズ(350試合)以降では最長記録だったが、この一件で記録が途絶えることになってしまった。
ただ、トムソン監督の采配は理に適っている。ロハスは球界屈指の快足を生かした好守で知られる一方、カステヤノスはDRSやOAAなどの最新守備指標で例年、球界ワーストクラスを記録。その時点で3対1の僅差だったことを思えば、守備固めを起用するのは当然とも言える。しかもトムソン監督はこのような起用法について、事前にカステヤノスにも説明していたという。 もっとも、トムソン監督の方はカステヤノスに対して怒り心頭、というわけでもなさそうだ。就任4年目を迎える指揮官は次のように語っている。
「ニックの好きなところはたくさんあるが、その一つはとても感情的であることだ。彼は試合に出るのが好きで、全イニングプレーしたいと思っているんだ」
以前から歯に衣着せぬ物言いで何度となく物議を醸してきたカステヤノス。一方で、その物怖じしない性格は無類の勝負強さにもつながり、何度となくクラッチヒットを放ってチームを救ってきた。つまり今回の一件は、カステヤノスの長所でもある側面が裏目に出た例とも言える。
指揮官としての威厳を保ちつつ、カステヤノスにも理解を示したトムソン監督。「大人の対応」で一件落着となるだろうか。
構成●SLUGGER編集部
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