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プロ野球

ゼロからスタートした琉球ブルーオーシャンズが、巨人3軍とのオープニングゲームで示したポテンシャル

岩国誠

2020.03.08

「香川時代は4イニング投げ切ることはなかった」という投球イニングは結局、6回77球まで伸び、2安打無失点。先発として十分の内容だった。

「準備を怠らず、自分のできることをしっかりやること」

 清水監督はキャンプスタート時から、その重要性を繰り返し説いてきた。

 ストレートの球速など多くの課題も口にしていた又吉だが、今回の好投は前回の反省を糧に、自分のできる準備を怠らず、できることにしっかり向き合った一つの結果と言えるだろう。

 野手陣も先のロッテ戦で『プロ野球選手の準備』をまざまざと実感していた。

「(ロッテ2軍戦では)シートノックからイニング間のキャッチボール、ボール回し、打席の立ち振る舞いを見て、本当に隙がなかった。能力の前にそこで差を感じました。(ロッテ先発)古谷投手のストレートにすごく準備して合わせたつもりでしたが、差し込まれてしまった。監督からも準備の大切さを口が酸っぱくなるほど言われてきましたが、それがわかった試合でした。準備して臨んだつもりになっていました」
 
 そう語ったのは、筑波大から入団した沖縄出身の大城駿斗。練習試合3試合で5番・一塁でスタメン起用されるなど、首脳陣も将来を期待する左のスラッガー候補だ。

 ロッテ戦2試合目にはスタメン落ちとなったが、その後も井手正太郎打撃コーチのマンツーマン特打に、倒れそうになりながらも、なんとか食らいついていった大城。その姿もあってこの試合は8番でスタメン復帰を果たした。

「清水監督が口酸っぱく言ってこられた『しっかり準備して挑むということ』。スタメンと言われた時から今日の打席に立つまで、そこをしっかり想像して臨んできました」

 その言葉通りに3回、初対戦である先発左腕・池田駿に対し、2ボール1ストライクと打者有利なカウントを作ると「一本に絞っていた」というストレートを左中間へ弾き返す二塁打。得点にはつながらなかったが、チーム初安打を放って見せた。

 他にも、練習に取り組む姿勢が評価され、5番二塁に抜擢されたフランス・プロ野球リーグ経験者の繁田隼が3安打。右肩痛の影響でこの日が初スタメン(6番遊撃)となった元DeNA・松尾大河が先制適時打を放つなど、若い選手たちが結果を残した。
 

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