オリックスは目立たないけど、そこそこいい選手は揃ってるんです。でもあそこは毎年毎年ゲーム運びが下手くそなんですよ。ポテンシャルを備えた選手はたくさんいるので、彼らが普通にやってくれたら、意外と台風の目になってくれるんじゃないかと毎年思ってるんだけど、なかなか台風の目になってくれない。この４位はそういう期待を込めての４位です。あとは、新外国人のジョーンズさえ機能してくれたら、上に行けるチームだと思います。

　ロッテもこのオフは補強もしたし、金の卵もたくさんいて、魅力のあるチームではある。ただ、今季上位を争うまでにはまだ選手が育っていないというのが僕の評価。佐々木朗希も入ってきて話題性もあるし、球団が補強にもお金を使うようになったので、いずれは強いチームになると思います。ただ、まだまだ「これからのチーム」という感じです。やはり今季の泣き所は投手。美馬学もあてになるかと言われたら……ねえ？
  　日本ハムはやはり戦力的にきつい。投手力がよくない。勝ち方とか、試合運びは上手だけど、とにかく人材不足。ソフトバンクとは対極で層が薄いのが欠点です。中田翔とかがコンスタントに活躍してくれればいいけど、ちょっと安定感に欠けるというか。ジェットコースターみたいな選手だから……。他にも西川遥輝とか好選手はいるけれども、１人２人の力ではちょっと、という感じですね。

解説●山﨑武司

【プロフィール】
やまさき・たけし／1968年生まれ。愛知県出身。愛工大名電高から1987年ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団。オリックス・ブルーウェーブを経て2005年東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍。07年には39歳で二度目の本塁打王、この年は打点王も獲得し、二冠王に輝いた。12年から中日に復帰し、翌13年シーズンを持って27年のプロ野球選手生活を終えた。引退後はスポーツコメンテーターとしてテレビやラジオで活躍するほか、講演活動や野球教室なども精力的に行い、野球の普及推進に尽力している。