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プロ野球

【2020年リベンジに燃える男たち:パ・リーグ】日本最強スラッガー・柳田は練習試合で大暴れ。日ハム、楽天はエースのカムバックに期待

藤原彬

2020.06.17

■T-岡田(オリックス)
 すっきりとした心の内を映すような、豪快な一撃だった。6月12日、阪神との練習試合で放ったホームランは推定飛距離150m超。昨年は出番が激減し、一時はFA移籍も考えたが、久々に一軍出場した本拠地最終戦の打席で贈られたファンからの大声援に迷いが晴れた。残留を決断し、プエルトリコのウィンターリーグで武者修行。近年は張り詰めた表情が目立ったが、今年は明らかに笑顔が増えた。本塁打王獲得から10年目のシーズン、再び浪速の豪砲を轟かせたい。

■上沢直之(日本ハム)
 18年に11勝を挙げ、リーグ3位の防御率3.16とブレイクを果たしたが、開幕投手を務めた昨季は6月に打球が直撃した左ヒザを骨折して戦線離脱した。一時は選手生命の危機さえ感じながら、似た体格のマーカス・ストローマン(メッツ)のフォームから学び、今月の練習試合では約1年ぶりの実戦登板。オープナーなどの戦術を積極的に活用するチームで、先発完投も可能な右腕の復帰は小さくはないプラスをもたらしそうだ。
 
■上林誠知(ソフトバンク)
 プロ入りから順調に成長曲線を描き、18年は打率.270、14三塁打、22本塁打の好成績を残した。ところが、右手を剥離骨折しながらプレーを続けた昨季は打率1割台と信じられない不振に苦しんだ。迎えた今季は、近年、取り組んできたフライ打法を見直し、鋭い打球を放って二塁打や三塁打を増やすイメージに回帰。俊足と強肩を含めたアピールポイントの多さでレギュラー奪回を目指す。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『スラッガー』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。

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