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ボンズとクレメンスの“罪”がついに許される日が来る?2021年殿堂入りの“有力候補”に

SLUGGER編集部

2020.11.19

 その後もしばらく得票率は35%前後をウロウロしたままだったが、風向きは徐々に変わりつつあるようだ。16年頃から徐々に得票数を伸ばしてきた2人は、昨年の投票ではボンズが60.7%、クレメンスが61.0%の票を得た。近年は同じくステロイド使用が疑われたことのあるマイク・ピアッツァ(16年殿堂入り)、ジェフ・バグウェル、イバン・ロドリゲス(ともに17年)らが殿堂入りを果たしており、「なぜボンズとクレメンスだけが例外なのか?」と考える記者が増えてきているようだ。疑惑は限りなくクロに近いとはいえ、ボンズもクレメンスも、ピアッツァらと同様に薬物検査で陽性反応を示したことはない。

 その一方で、2人に対していまだに厳しい見方をしている記者がいるのも事実だ。昨年の投票結果が公表された後、『ESPN』のジェフ・パッサン(彼自身は「ボンズが殿堂入りすべきだ」と主張している)は、「なぜバリー・ボンズとロジャー・クレメンスは殿堂入りできないのか?」と題した記事の中で、昨年の投票で2人に投票しなかった記者たちの声を紹介。複数の記者が「2人は殿堂入りに相応しい人格の持ち主ではない」と述べ、中には「2人が殿堂入りすることで、過去に殿堂入りを果たした他の選手たちの名誉までも失われる」という強硬な意見もあった。
 
 投票率も徐々に上がってているとはいえ、ここ2、3年は微増にとどまっているのも懸念事項だ。実際、昨年の2人の得票率も前年からは1%ほど増えただけ。残り2年でさらに15%も上積みするのは厳しいとの見方もある。果たして、今年の殿堂入り投票で2人にどのような“審判”が下されるのかに注目だ。

構成●SLUGGER編集部

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