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巨人残留でも菅野智之にメジャーは熱視線。「市場に出る一握りの最高の先発投手」と現地メディアが評する理由とは?

SLUGGER編集部

2021.01.09

大投手のカーショウ(右)やシャーザー(左)などが市場に参戦するものの、さすがに高齢すぎて大型契約はない?(C)Getty Images

大投手のカーショウ(右)やシャーザー(左)などが市場に参戦するものの、さすがに高齢すぎて大型契約はない?(C)Getty Images

 厳密にいえば、実績はすごいもののベテランすぎる、というのが正しい表現か。

 来オフのFA市場では4人のサイ・ヤング賞投手が出てくる。同賞3回獲得のクレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)、マックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ)、2回のジャスティン・バーランダー、ザック・グレインキー(ともにヒューストン・アストロズ)である。いずれも殿堂入りが濃厚視されている生けるレジェンドだが、年齢はそれぞれ34歳、37歳、39歳、38歳と大ベテランの域にあり、需要はさほど高くないと想定される。バーランダーに至っては今季トミー・ジョン手術で全休が確定的であり、苦戦するのは間違いない。

 そうなってくると、ニューヨーク・メッツのマーカス・ストローマン(30歳)、ノア・シンダーガード(29歳)が来オフの先発投手でトップ級と言えそうで、次いで昨季好投したディラン・バンディ(ロサンゼルス・エンジェルス/29歳)、ケビン・ゴーズマン(サンフランシスコ・ジャイアンツ/31歳)、2019年に19勝を記録した左腕のエデュアルド・ロドリゲス(ボストン・レッドソックス/29歳)、タフネス右腕のランス・リン(シカゴ・ホワイトソックス/35歳)が人気を集めそうだ。

 こうして来オフの市場を見渡すと、確たる実績組は年齢面に不安があり、バリバリ働けそうな投手はエースの器ではないという構図となっていて、先の『CBSスポーツ』の言葉を借りれば「スガノは市場に出る一握りの最高の先発投手の1人」というのは、あながち誇大広告とは言えないだろう。
 
 もっとも、彼らと菅野が大いに、そして圧倒的に違うのは「メジャーでの実績」だ。当たり前だが、菅野はメジャーで1球も投げていない。日本での成績をそっくりそのまま再現できれば確実に大型契約を手にするのは当然。しかし、過去の日本人投手で同じように結果を出したものなどごく少数であり、それはメジャー球団も大いに分かっているところだ。

 いま確かに言えることは、菅野が来オフのメジャー挑戦を自分に有利な形で進めるためには、「2021シーズンも巨人で絶対的な成績を残すこと」である。今季の成績が落ち込むようだと、20年オフよりも好条件を引き出す可能性は限りなく低くなってくる。そういう意味で、今季の菅野のピッチングには大いに注目度が集まることになるだろう。

構成●SLUGGER編集部
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