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プロ野球

FA“超目玉”の楽天・田中将大を獲得すべき球団はここだ! ローテーション、資金力、熱意の3点から識者が徹底解説

出野哲也

2022.10.18

来月の11月1日に34歳を迎える田中。経験豊富なベテランとしてチームを牽引する。写真:THE DIGEST編集部

来月の11月1日に34歳を迎える田中。経験豊富なベテランとしてチームを牽引する。写真:THE DIGEST編集部

オリックス(フィット×、可能性×)
ローテーション×
資金×
熱意×

 両リーグを通じてトップクラスの先発ローテーションを誇っており、田中を取りに行く必要性はまったくない。同じ楽天のFAなら、浅村栄斗のほうが欲しいだろう。

ソフトバンク(フィット◎、可能性◎)
ローテーション◎
資金◎
熱意〇

 現状でも先発陣は盤石からはほど遠い。しかも千賀滉大がメジャー行きを決意したとあって、田中はその穴埋め候補の一人になる。ただし、年齢や近年の実績を考えると西(阪神)のほうが魅力的かもしれない。

西武(フィット△、可能性×)
ローテーション△
資金×
熱意×

 チーム防御率2.75はリーグ1位。数年前まで深刻な投手不足に陥っていたチームとは思えないほど改善された。田中を取るより、自軍のFAである森友哉、外崎修汰の残留交渉に時間を割かなければならない。

ロッテ(フィット×、可能性×)
ローテーション×
資金×
熱意×

 今季は5位と振るわなかったが、補強ポイントは先発ローテーションではない。現状で5人計算できる投手がいる上に、種市篤暉も還ってくる。田中は特別必要ではないだろう。
 
日本ハム(フィット△、可能性△)
ローテーション△
資金△
熱意△

 田中は駒大苫小牧高出身で、夫人も札幌生まれとあって地縁という点ではかなり強い。とはいえ、最下位の割に先発要員はそれなりに揃っている。大金をかけてFAを取りにいくなら野手、もしくはリリーフ投手のほうだろう。

楽天(フィット◎、可能性◎)
ローテーション〇
資金◎
熱意◎

 8月にFA権を取得した直後から、石井一久監督兼GMは田中に残留を要請。少なくとも日本では、田中がイーグルス以外のユニフォームで投げている姿は想像つかない。チーム内で今季規定投球回に到達した唯一の投手でもあり、抜けるとなればダメージは小さくない。

――◆―――◆――

 田中は依然としてビッグネームではある。けれども年齢や今季の年俸を考えると、はじめから獲得しようなどと考えていない球団も多そうだ。楽天としては、チームの象徴とも言える選手がソフトバンクに乗り換えた日には面目丸つぶれ。威信をかけて流出を阻止するに違いない。

 それでも移籍の可能性があるとしたら巨人ではないか。セ・リーグの野球を経験してみたいとか、同一リーグに移籍して楽天と当たりたくないなどといった心理が田中に働くとしたら、その可能性は高まる。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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