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プロ野球

【2023ドラフト候補ランキング|1~10位】東洋大・細野らライバルがさらに成長。花巻東・佐々木は1位を守れたのか<SLUGGER>

西尾典文

2023.07.11

▼5位:真鍋慧[一塁手・広陵高](前回順位:4位)
(まなべ・けいた/右投左打)

 佐々木麟太郎(花巻東)と並び称される大型スラッガー。1年夏から中軸を任されると、明治神宮大会では2年連続で特大アーチを放つなど、その長打力を全国に示した。今年春の選抜でもホームランこそ出なかったものの、4試合で3本の長打を放つ活躍を見せている。恵まれた体格で左中間にも大きな当たりを放つことができるのが魅力だ。注目された進路についてもプロに絞ったと言われており、順調にいけば上位指名の可能性は高い。
#左の大砲 #スケール◎
将来像:佐藤輝明(阪神)

▼4位:度会隆輝[外野手・ENEOS](前回順位:6位)
(わたらい・りゅうき/右投左打/横浜高)

 社会人で最大の目玉と言われている強打の外野手。高校時代からバットコントロールには定評があったが、社会人で長打力も大きく成長し、昨年の都市対抗では4本塁打を放ってMVPにあたる橋戸賞も受賞した。タイミングの取り方が抜群に上手く、フォローの大きいスウィングで引っ張るだけでなくセンター中心に長打を放つ。守備と走塁が着実にレベルアップしているのもプラス材料だ。今年の野手では最も安定して早くプロの戦力になる可能性が高い。
#バットコントロール◎ #橋戸賞
将来像:福留孝介(元中日など)

▼3位:常広羽也斗[投手・青山学院大](前回順位:3位)
(つねひろ・はやと/右投右打)

 高校時代は無名の存在だったが、大学で急成長を遂げた本格派右腕。体つきはまだまだ細いものの、長いリーチを生かした腕の振りは一級品で、150キロを超えるストレートは高めも低めも数字以上の勢いが感じられる。春のリーグ戦は体調不良での登板回避もあって少し調子の波があったものの、大学選手権では決勝で明治大を完封するなど2試合、15回を無失点と圧巻の投球でチームを日本一に導いた。現時点でもボールは一級品だが、体格を考えてもまだまだスケールアップする可能性が高く、将来的にはローテーションの中心として期待できる素材だ。
#腕の振り◎ #急成長
将来像:力強い岸孝之(楽天)
▼2位:細野晴希[投手・東洋大](前回順位:2位)
(ほその・はるき/左投左打/東亜学園高)

 豪快な腕の振りが魅力の大学ナンバーワン左腕。楽に投げても140キロ台後半のスピードをマークし、勝負所での150キロ台のストレートの勢いは目を見張るものがある。スライダー、カットボールに加えてカーブも上手く操るようになり、緩急を使えるようになったことも大きい。相変わらず無駄なボール球と四球が多いものの、走者を出しても粘り強く投げられるようになり、春のリーグ戦では防御率0点台をマークした。プロの一軍で活躍するには組み立てや考え方を変える必要がありそうだが、これだけのボールを投げる左腕はやはり貴重だ。
#東都二部 #ドクターK
将来像:柔らかい菊池雄星(ブルージェイズ)

▼1位:佐々木麟太郎[一塁手・花巻東高](前回順位:1位)
(ささき・りんたろう/右投左打)

 入学直後から本塁打を量産し続けている怪物スラッガー。今年春は背中の違和感などに苦しんだ時期はあったものの、厳しいマークの中でも県大会の準決勝で特大のホームラン、愛知での招待試合でも4試合で4本の場外弾を放つなどさすがの長打力を見せている。ホームランを打つということに関しては歴代の高校生でもやはりナンバーワンであることは間違いない。夏の岩手大会は勝負を避けられる場面も増えることになりそうだが、その中でも特大アーチを見せてくれることに期待したい。
#スラッガー #本塁打記録
将来像:プリンス・フィルダー(元ブルワーズなど) 

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

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