☆三浦大輔だからこその熱狂

　暗黒時代と言われたTBS時代、エースとして奮闘を続けていた三浦大輔。FAでは地元・関西の阪神に心揺れながらも、ファンの「残ってくれ」の言葉にも感化され侠気残留。ベイスターズに居続けてくれた横浜のアイコンだからこそ、日本一パレードでのファンの熱量も自然と高まった。
  　そこにはフランチャイズプレーヤーだったことに加え、三浦大輔という男の理念、感謝の念が、見るものの心を揺さぶったことに間違いはない。今回も「98年に優勝したとき、朝まで石川団長の店で騒いでましたし。石川さんも天国で喜んでもらえてるのかなと思ってね、日本一になったすぐにあとに報告に行きました」と現役時代から親しい、横浜大洋ホエールズの私設応援団『鯨援隊』の応援団長・石川定氏の墓前に赴くなど、律儀な一面も人々に愛される所以のひとつだろう。

「三浦大輔はずっと横浜です」。心優しくブレない番長の生き様が昇華された日本一。横浜を愛し、そして愛される男は、来年こそペナントを制覇し、さらに横浜の街を歓喜に溢れさせてくれるだろう。

取材・文●萩原孝弘
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