現地時間11月16日（日本時間17日、日付は以下同）、サンアントニオ・スパーズは、ホームのフロストバンク・センターでサクラメント・キングスを123－110で撃破。今季戦績をウエスタン・カンファレンス５位の９勝４敗（勝率69.2％）とした。

　この日のスパーズは、エースのヴィクター・ウェンバンヤマ（平均26.2点、12.9リバウンド、4.0アシスト、1.08スティール、3.58ブロック）が左ふくらはぎの負傷で今季初の欠場。さらにステフォン・キャッスル（同18.4点、6.3リバウンド、7.8アシスト、1.75スティール）も左股関節を痛めた影響で、試合後半は出場できなかった。

　主力２人を欠いた一戦でステップアップしたのは、復帰５戦目のディアロン・フォックス。ハムストリング負傷で開幕から８試合を欠場した27歳のスピードスターは、古巣相手にシーズンハイの28得点、11アシストの活躍でチームのオフェンスを力強く牽引した。

　フォックスは「誰が出ているかに関係なく、僕は常にアグレッシブでいようと努めている。ボールを多く保持する２人がいないことで、明らかにそのエリアの生産性は上がるんだ。

　このチームにはステップアップしてくれる選手たちがいた。僕からすれば、自分がやってきたことを継続し、同じように点を取れる選手が他にもいると認識して（普段より）ちょっとアグレッシブにプレーしようとトライしただけさ」と振り返った。
  　スパーズはフォックスのほか、ハリソン・バーンズが20得点、３アシスト、２スティール、デビン・ヴァッセルが16得点、７アシスト、２スティール、ルーク・コーネットが13得点、11リバウンド、３ブロックを記録。

　さらにベンチからケルドン・ジョンソンが14得点、12リバウンド、ジュリアン・シャンパニーが12得点、ジェレミー・ソーハンが11得点、５リバウンド、ケリー・オリニクが６リバウンド、８アシストと続き、今季最多の38アシストとボールムーブメントも光った。

　キングス時代に共闘経験のあるバーンズはフォックスについてこう話す。

「この試合が復帰５戦目になると思う。トレーニングキャンプも参加できていなかったから、彼はまだ調子を掴もうとしている段階なんだ。でも、調子は上がってきている。シーズンが進むにつれて、さらに良くなっていくだろうね」

　12日と14日にスパーズはゴールデンステイト・ウォリアーズとの２連戦をいずれも僅差で落としていた。主力２人を欠きながらフォックスを中心に掴んだこの日の勝利は、ただの１勝以上に価値のあるものとなった。

文●秋山裕之（フリーライター）

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