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国内バスケ

主役を休ませても勝てる──首位射程のレバンガ北海道に起きた“最強の変化” セカンドユニットが大暴れ【Bリーグ】

大島和人

2026.03.11

好調レバンガ北海道を牽引する富永.(C) B.LEAGUE SHOOT

好調レバンガ北海道を牽引する富永.(C) B.LEAGUE SHOOT

 レバンガ北海道が3月7日(土)と8日(日)の横浜ビー・コルセアーズ戦を連勝で終えた。Bリーグの開幕から一度も「5割超え」をできていなかったチームが、今季は快進撃を見せている。2月の5試合はPFケビン・ジョーンズの負傷もあって1勝4敗にとどまったが、彼の復帰により3月は好スタートを切った。

 躍進の大きな理由は富永啓生とジャリル・オカフォーの獲得だ。富永は日本代表のシューティングガード(SG)で、天才的なシュートセンスはファンにもおなじみ。ここまで1試合平均18.5得点を記録しているが、これはB1全体の6位に相当し、日本人に限ればトップだ。オカフォーも1試合平均15.9ポイントと得点力がかなり高く、それ以上にフィールドゴール成功率70.3%の得点効率が圧倒的だ。この二人とジョーンズ、ドワイト・ラモスは分かりやすくチームの「主役」に違いない。(※記録はすべて3月10日時点)

 ただ、8日の横浜BC戦は「脇役」が大活躍を見せた。合計6選手が二ケタ得点を記録していて、ポイントガード(PG)の島谷怜はチーム最多の16得点を挙げた。さらに市場脩斗が10得点、菊地広人は7得点とベンチから登場した“セカンドユニット”も短時間でしっかりと稼いでいる。
 
 92-72の快勝で終えた試合後に、トーステン・ロイブルヘッドコーチはこう喜びを口にしていた。

「オフェンス面では。ベンチのパフォーマンスが非常に良かった。結果として6人の選手が二桁得点を取れることができましたし、ベンチの9人が32点も入れています。選手たちの今日の頑張りを誇りに思いますし、今後にもつながる内容でした」

 今季の富永は3ポイント(3P)シュートの成功率が平均34.1%。低い数字ではないし、チームの“稼ぎ頭”である彼には相手のベストディフェンダーが対応していることは差し引いて考える必要がある。

 とはいえ3Pシュートの成功率だけを見ると、島谷は41.7%、菊地は37.6%、市場は37.2%と「富永以上」だ。昨季の島谷は31.6%、菊地は30,3%らから、同じチームにいながら、かなり大きな伸びを示している。

 ロイブルHCはこう説明する。

「富永選手はよくフェイスガード(顔と顔を突き合わせるようなマンツーマンディフェンス)をされています。オカフォー選手も同じで、(相手のマーカーは)彼からなかなかヘルプは行けません。ジョーンズも昨日のシュート確率を見ると、彼からヘルプに行けないでしょう。そういう選手がコートに立っている中、スペースを保って、そこでガード陣がしっかり点数を取れているのは本当に望ましい状況です。大事なのは誰が得点を取るかでなく、チームとしてどう得点を取るかです」

 もっとも40%近辺の3Pシュート成功率は「エース」の数字だ。これから相手が島谷、セカンドユニットも含めたガード陣に“打たせない”対応をしてくるかもしれない。これについて島谷はこう述べる。

「そうなったときに、僕らがどうプレーできるかがすごく大事かなと思います。もちろん今は外がすごく好調ですが、僕はどちらかというと元々(自分が運んで)ペイント(ゴール下の制限エリア)に入りたいタイプです。市場もそうなので、そこで自分たちの強みをより生かせるなと思います」

 彼が口にするように、島谷と市場はそもそもドライブを強みとする、個でクリエイトできるタイプ。相手がシュートを警戒して詰めてきたならば、すれ違いざまに縦へ切れ込めばいい。

 脇役たちの活躍は主役にも好影響を及ぼす。ロイブルHCは試合後にこう語っていた。

「キープレイヤーはできる限り休ませた状態で、第4クオーターの勝負どころに持っていけたら理想的です。今日は長い時間ベンチで休ませることができましたが、そのような状況にできたのは今シーズン初めてだと思います」

 8日の出場時間を見ると富永が26分00秒、オカフォーが23分01秒と普段よりかなり短かった。不調でなく「脇役の好調」でプレータイムが縮まったのなら何の問題もない。

 レバンガは41試合を終えて29勝12敗の東地区4位。東地区首位の宇都宮ブレックスとの「2ゲーム差」は残り19試合で十分に届く微差だし、Bリーグ10季目にして初のチャンピオンシップ進出ははっきり見えてきた。横浜BCとの2試合は、チームの個以上に『チーム』としての充実ぶりを感じる内容だった。

取材・文●大島和人(スポーツライター)

【動画】横浜ビー・コルセアーズvsレバンガ北海道 GAME2ハイライト
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