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長崎ヴェルカが“十八番”を犠牲にして取り戻したもの イ・ヒョンジュンは「フィジカル面では互角だったと思う」と手応え【Bリーグファイナル】

谷健生(THE DIGEST編集部)

2026.05.24

5リバウンドでチームの勝利に貢献したミッチェル(右)。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 Bリーグの年間王者を決める「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26」第2戦(3戦2勝制)が5月24日に横浜アリーナで行なわれた。第1戦を落とし、後がない長崎ヴェルカが66-60で琉球ゴールデンキングスに勝利。シリーズを最終第3戦に持ち込んだ。

 この試合、長崎が大きく改善できた要素の一つがリバウンドだ。第1戦ではゴール下の支配権を奪われ、琉球の50リバウンド(うちオフェンス21)に対して、長崎は33リバウンド(うちオフェンス10)と苦戦。しかし今回は琉球を40リバウンド(うちオフェンス12)に抑え、自身らは37リバウンド(うちオフェンス10)と肉薄した。

 選手らの話によると、第1戦の内容を受けて当日朝のミーティングでは、よりフィジカルに対応しようと意識を共有したという。熊谷航は、前戦でリバウンドに3人入っていたところを今回の試合では5人全員がリバウンドに向かう意識を持っていたと説明。これは、トランジションからのアーリーオフェンスという長崎の持ち味を少なからず犠牲にしてでも琉球の大きな強みであるインサイドの支配力を弱めるためだ。

 その犠牲については、他の攻め方でカバーできたようだ。オフェンスの司令塔である熊谷は「個人的にはもう少しアーリーで攻めたいなとは思っていた」としつつも、「セットオフェンスでどこを狙いたいかっていうのは明確にできていた」と振り返っている。
 
 馬場雄大も「昨日はあからさまにやられたっていうイメージだった」とし、リバウンドが最優先課題だったと話す。「試合の入りからみんな集中して、そこをメインに考えられた。ファウルになるかならないかのところでやり合ってるっていう印象は見えた」と手応えを口にしている。

 この日6つのリバウンドを奪ったイ・ヒョンジュンは、琉球に21ものオフェンスリバウンドを献上した第1戦に言及しつつ、今回の試合について、「フィジカル面では互角だったと思う。戦う準備ができていた。(アキル・)ミッチェル、JB(ジャレル・ブラントリー)、スタンリー(・ジョンソン)、ババ・ブームらビッグマンに感謝したい」とコメント。崖っぷちに追い込まれた中で強度を上げて琉球のツインタワーに挑んだフロントコート陣を称賛した。

 この長崎の戦いぶりには琉球の桶谷大ヘッドコーチも「リバウンドはかなり今日、飛び込んできたなと。かなりつかみ合いもあったと思うし、そこらへんは長崎さんが頑張ってきたなと思った」とその強度の高さを表現した。

 長崎のセカンドチャンス失点(相手のリバウンドから何点失ったか)は、第1戦の16点から第2戦では9点まで減った。ペイントエリア内での失点も第1戦の30点から20点と大幅に減少。長崎は残り1戦、最後の"崖っぷち"のゲームでもゴール下の主導権をキープできるか。

取材・文●谷健生(THE DIGEST編集部)

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