ＮＢＡが新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、レギュラーシーズンを中断してから約２週間。ワシントン・ウィザーズの八村塁と、ＭＬＢシカゴ・カブスに所属するダルビッシュ有によるインスタライブがＳＮＳを賑わせた。

　日本時間26日24時頃にスタートした野球界とバスケット界のスターによる“共演”は、深夜時間ながら7000人以上を巻き込み、カジュアルなトークが繰り広げられた。ワッサーマンという共通の代理人を持つ八村とダルビッシュは、今年１月中旬にダルビッシュがワシントンD.C.に訪れてクロスオーバートークを行ない、ディナーへ行くなど親交を深めていった。

　約１時間のインスタライブでは、東京オリンピック延期に対する思いや、宮城県仙台市の高校についてなど、共通の話題で互いの意見を交わす中、八村は現状について「ずっとトレーニングをしてます。トレーナーからメニューをもらってやっています」と明かした。

　本来のポジションはパワーフォワードながら、センターを任される機会もある八村は、ＮＢＡでも指折りの屈強な肉体の持ち主と対峙することも多い。ダルビッシュの「けっこう重いウェイトとか扱うの？」という質問に対して八村は「シーズン中は使わないです」と切り返し、こう続けた。

「バスケは動くので、重すぎてもダメなんで。僕は瞬発系のトレーニングばっかりやってます。オフになると重いものをやってるんです」
  　オフといっても、八村はここ数年、夏になると日本代表としてプレーしているだけに「あんまりトレーニングできていないですね」と返答。「でもさ、なんでそんな筋肉あるの？ そこまで重いのやってないのに。小さい時からそんな筋肉あったの？ 線は細く見えるけど、体重は？」と聞かれると、意外な答えが返ってきた。

「もう110（㎏）ぐらいあります。自分でもなんでこんなに体重あるのか、とは思います。骨とかもあると思います。一回、（骨密度を）計った時に、僕は骨がすごいがっしりしてるってわかったんです」

　八村の公式体重は104㎏。もちろん、これはあくまで開幕前に計測したものであり、シーズン中に実際の体重が変動することはどの選手にも起こり得る。だが間近で見ると筋骨隆々に見えるものの、ダルビッシュの言葉通り、線は細く、着痩せするタイプなだけに、私服を着ている時とユニフォーム着用時のギャップは大きい。これは毎日のトレーニングと、節制した食生活の賜物なのだろう。

　ＮＢＡのレギュラーシーズンが再開するのは最短で６月中旬から下旬にかけてと報じられている中、新型コロナウイルスの感染拡大はとどまることを知らず、世界中で40万人以上が感染していることを考えると、このまま今季が終了してしまう可能性も捨てきれない。

　先が見えない厳しい状況ではあるものの、八村には日々ワークアウトでフィジカル面をキープし、趣味に時間を割いてリラックスすることで、メンタル面も良好な状態を保ってほしいところだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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