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NBA

“ディープスリー”を連発したヤングにアデトクンボもお手上げ?「あれが決まると本当に厄介」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.11.16

ヤングは昨季王者に対して42得点、10リバウンド、8アシストと大暴れ。ホークスの連敗ストップの立役者となった。(C)Getty Images

ヤングは昨季王者に対して42得点、10リバウンド、8アシストと大暴れ。ホークスの連敗ストップの立役者となった。(C)Getty Images

 昨プレーオフのイースタン・カンファレンス決勝で激突したミルウォーキー・バックス(6勝8敗/イースト11位)とアトランタ・ホークス(5勝9敗/イースト13位)は、開幕14試合を終えていずれも勝率5割未満と、思うように勝ち星を重ねることができていない。

 そんななか、ホークスは現地時間11月14日(日本時間15日、日付は以下同)のバックス戦で120-100の勝利を収めて連敗を6でストップし、復調の兆しを見せている。

 この試合ではトレイ・ヤングが昨季覇者を相手に自慢のディープスリーをいくつも放り込み、今季最多の42得点に8リバウンド、10アシストと大爆発。

 バックスのディフェンスがチェックに来てもお構いなしに長距離砲をリングへ突き刺し、ホームのステイトファーム・アリーナに集まったファンを熱狂させた。

「結局、相手チームは彼にあのようなディープスリーを打ってほしいものなんだ。それを外せば(ホークスの選手は)誰も絡むことなく、リバウンドを奪って攻撃に持ち込めるからね。でもあれが決まると、観客をゲームへと誘ってしまうんだ。それは僕ら相手チームにとって本当に厄介なことなんだ」

 バックスのヤニス・アデトクンボが試合後にそう語っていたように、ヤングはこの試合で3ポイント61.5%(8/13)と高確率で成功し、さらにクリント・カペラをはじめとするフィニッシャーたちへ的確なパスも送って数多くの得点機会を演出。バックスはこの試合でヤングを止める術がなかった。
 
 前述の通り昨季カンファレンス決勝まで勝ち上がったホークスは、今季さらに高いゴールを設定しており、目指すはNBAファイナル進出、そしてフランチャイズ史上2度目の優勝だ。

「僕らは皆、自分たちがどこまで上に行きたいかは分かっている。だからこれを機に、もっと勝利を掴んでいかなきゃいけない」というヤングの言葉どおり、ホークスは翌15日のオーランド・マジック戦にも129-111で勝利。

 今季最多得点をマークしたホークスは、ヤングの23得点、6アシストに加え、ジョン・コリンズが23得点、2ブロック、カペラが20得点、16リバウンド、3スティール、2ブロック、ボグダン・ボグダノビッチが20得点、4アシストと、4選手が20得点以上を奪い、計6選手が2桁得点という猛攻を見せた。

「(2連戦で)僕らは疲れていた。でも流れを掴んで巻き返すことができた。僕らはハードかつ速くプレーしていた」と、ヤングは満足げに語っていた。

 48分間におけるポゼッション数を示すペースで、ホークスのシーズン平均はリーグ16位の99.07。ここ2戦はリーグ10位の99.25に微増しており、マジック戦にいたってはリーグ7位の101.5まで上昇している。

 オフェンシブ・レーティングでも、シーズン平均の109.9(リーグ6位)からここ2戦で125.1と堂々リーグトップを誇っており、ヤングを中心とした布陣で白星を量産する気配が見て取れる。

 先発フォワードのディアンドレ・ハンターこそ右手首の修復手術で8週間の離脱となったが、ホークスには選手層の厚さがあるだけに、今後勢いを増すことになるかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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