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「いい思い出や特別な瞬間があった」ハーデンとタッカーがロケッツ時代を回想「今でも特別な気持ちになる」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.12.06

ロケッツ時代にハーデン(左)はエースを務め2018年にMVPを獲得。タッカー(右)は名脇役としてチームに安定感をもたらした。(C)Getty Images

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズは現地時間12月5日、テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターでヒューストン・ロケッツと対戦。元ロケッツのジェームズ・ハーデン、PJ・タッカー、ダヌエル・ハウスJr.の3選手にとっては古巣凱旋となった。

 ハーデンは2012-13から20-21シーズン途中までの約8年間、タッカーは17-18から20-21シーズン途中までの約3年間、ハウスJr.も18-19から21-22シーズン途中までの約3年間を同球団でプレーした。

 ロケッツはハーデンが加入した12-13から19-20シーズンまで、8年連続でプレーオフへ進出。15、18年はカンファレンス・ファイナル、17、19、20年にはカンファレンス・セミファイナルまで勝ち上がり、優勝候補の一角として長年リーグ上位のチームとして戦ってきた。

 そんな古巣について、ハーデンとタッカーが地元メディア『The Philadelphia Inquirer』に語った。

「俺たちにはここでいい思い出がたくさんある。いくつか特別な瞬間もあった。そして当然、俺たちは今フィリーでその時よりもいい瞬間を生み出そうとしているんだ」(ハーデン)

「この街にいて、このアリーナでプレーしていると、今でも特別な気持ちになるよ。ビジター側(のロッカールーム)にいるのが今でも不思議なくらいね」(タッカー)
 
 当時のチームでハーデンはエースを務め、マイク・ダントーニHC(ヘッドコーチ)の下、17-18シーズンにチームをフランチャイズ史上最高の65勝17敗(勝率79.3%)に導き、MVPに選ばれた。

 ハーデンはロケッツ時代にアシスト王(17年)と3度の得点王(18、19、20年)に輝いたほか、平均29.6点、3ポイント成功2029本、4796アシスト、トリプルダブル46度で球団史上1位、通算1万8365得点ではアキーム・オラジュワン(2万6511得点)に次ぐ2位と、ロケッツを代表する選手の1人となった。

 そして196cm・111kgのタッカーは、主にパワーフォワードを務めながら、スモールボール時はセンターをこなし、攻守で不可欠な選手となり、ハーデンとともに主軸を務め上げた。

 ロケッツが最も優勝に近づいたのは18年のプレーオフ。カンファレンス決勝で王者ゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に3勝2敗と王手をかけたが、クリス・ポール(現フェニックス・サンズ)がケガで離脱を余儀なくされ、3勝4敗で逆転負けを喫した。

 翌19年もカンファレンス・セミファイナルでウォリアーズと対決し、2勝4敗で敗れたが、ハーデンやタッカー、ポール、クリント・カペラ(現アトランタ・ホークス)、エリック・ゴードンらを擁した彼らは、2010年代後半にウォリアーズを最も苦しめたチームと言っても過言ではない。

 なかでもハーデンがチームにもたらしたものは多く、引退後は背番号13がロケッツの欠番になる可能性は十分あるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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