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ウィザーズは八村塁をトレードしない? ビールに次ぐ在籍4年目の古株は、来季以降もワシントンでプレーか<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.01.10

ウィザーズ在籍4年目の八村。今季はシックスマンとして平均13.0点、4.5リバウンドをマークしている。(C)Getty Images

 現地時間1月9日、ワシントン・ウィザーズはホームのキャピタルワン・アリーナでニューオリンズ・ペリカンズを迎えるも、112-132で落として3連敗を喫した。

 ウィザーズは、クリスタプス・ポルジンギスが23得点、10リバウンド、カイル・クーズマが19得点、8リバウンド、コーリー・キスパートが17得点、5リバウンド、モンテ・モリスが13得点、9アシスト、ダニエル・ギャフォードが13得点。

 そして八村塁はフィールドゴール成功率33.3%(4/12)の計9得点に3リバウンド、1アシストで2戦連続の1桁得点に終わった。

 この試合を終えて、ウィザーズはイースタン・カンファレンス12位の17勝24敗(勝率41.5%)。レギュラーシーズンの半分にあたる41試合を終えた時点で、プレーイン・トーナメント最終枠にいる10位のシカゴ・ブルズ(19勝22敗/勝率46.3%)とは2.0ゲーム差のため、ポストシーズン進出が絶望的になったわけではない。

 ただ、選手の契約状況を見るとクーズマとポルジンギスが来季契約(プレーヤーオプション)を破棄すれば今季終了後に制限なしフリーエージェント(FA)になることが可能で、ウィル・バートンの契約は今季限り、そして八村は制限付きFAとなるため、シーズン中にロスターへメスを入れる可能性がある。

 昨年12月、NBAインサイダーのマーク・スタイン記者は、リーグの情報筋から得たものとして、ウィザーズがフェニックス・サンズのジェイ・クラウダー獲得に向けて八村を中心としたパッケージを提示するも、拒否されたと報道。同記者によると、サンズはクラウダーの見返りとしてスターターが務まる人材を求めていると報じており、注目を集めた。
 
 今季のトレード・デッドラインは2月9日の午後3時(米国東部時間)。期限まで1か月を切ったことで、各チームが戦力増強に向けて水面下で動いている可能性は大いにある。

 そんななか、米メディア『The Athletic』でウィザーズの番記者を務めるジョシュ・ロビンズが、9日に八村のトレードに関する新たな情報を発信。匿名でチーム関係者から得た情報として、ウィザーズは八村を絡めたパッケージをクラウダー獲得のためサンズへオファーはしていなかったと報じた。

 八村は今季終了後に制限付きFAとなるが、同メディアはデッドラインまでにトレードすることはないと報道。今夏のFA戦線で、他チームが八村へ高額のオファーを提示し、本人がサインしても、ウィザーズはその金額にマッチすれば引き留めることができる。

 来月8日に25歳を迎える日本人フォワードは、今季ここまで25試合の出場で平均13.0点、4.5リバウンド、1.2アシストにフィールドゴール成功率49.8%を記録している。

 八村はウィザーズでブラッドリー・ビールの在籍11シーズン目に続き、チーム2位の在籍4シーズン目の古株。ロビンズによると、ウィザーズは八村のことを気に入っているほか、チーム関係者は八村が選手として進歩しており、さらなる向上の余地があるとも見ているという。

 NBAでは毎年トレードやFA移籍が頻繁に起こっているだけに、1つのチームに長く在籍するケースは減っている。そうしたなか、来夏に初のFA戦線を迎える八村がどんな契約を手にするのかは気になるところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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