日本の至宝が、NBA屈指の名門クラブに加入する。

　ワシントン・ウィザーズの八村塁が現地時間１月23日、トレードでロサンゼルス・レイカーズへの移籍が決定した。ウィザーズはレイカーズからポイントガードのケンドリック・ナンと３つ（2023、28、29年）のドラフト２巡目指名権を同チームから獲得した。
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　今季開幕前に八村との契約延長を見送っていたウィザーズは、前週から他球団とのトレード交渉を本格的に開始していた。ウエスタン・カンファレンスの複数チームが八村に興味を示していると報じられ、この日NBA史上最多17度の優勝を誇る名門が最終的に八村を獲得した。

　八村のトレード決定は複数の米メディアを賑わしている。米スポーツ専門メディア『Clutch Points』はリーグ屈指の強豪が将来のドラフト指名権を放出してまで24歳の日本人を獲得したニュースを「NBA界を揺るがした」と驚きを持って伝えられ、「この取引は、すべての関係者の勝利のシナリオであるように見える」と両チームにとって、有意義なトレードだと強調する。

　さらに詳しく、八村トレードのメリットを報じているのが米老舗スポーツ誌『The Sporting News』だ。同誌は、八村加入は大きなプラスだと断言しており「ルイ・ハチムラはレイカーズでレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウエストブルックに次ぐ大きな存在になる」と記載している。
  　まず、チームの大黒柱レブロンが八村のオフェンス力をさらに解き放つことができると断言している。その根拠として、ウィザーズ時代の八村は効果的なパスをチームメイトからあまり得られていなかったと指摘しており「ハチムラは平凡なプレーメーカーから、史上最高のパサーのひとりであるレブロンに移る。彼はハチムラに、これまでのキャリアで最も質の高いパスを与えてくれるだろう」と八村の攻撃力がより開花すると期待を寄せる。

　続けてディフェンスについては、八村と合うビッグマンを組むならデイビスが最有力だという。同誌は八村のディフェンスについて、インパクトがないと指摘しており「ハチムラは素晴らしい身体のサイズとリーチの長さを持ちながら、ゴール下を守るのが上手ではない」と弱点を指摘している。

　加えて「ボールのないところで、彼は迷子になることもある。テクニックやポジショニングにも苦労している」とさらに言及するが、今季チームでより多くセンターを務めているデイビスが、八村をうまくフォローできる選手だと推薦している。

　ウィザーズの元チームメイトであるウエストブルックとの再会も八村にはプラスだと記載している。同誌によると、八村は彼のことを日本語で「先輩」と呼んでいる間柄で「ワシントンのコートではハチムラと相性が抜群だった。ハチムラは彼のお気に入りのパスターゲットだ」と、名門で再び結成される“黄金コンビ”に注目している。

　シーズン途中で、リーグ屈指の名門に移籍することが決定した八村。バスケットボール最高峰の地で、日本の至宝に注がれる注目度は、ますます高まるばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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