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パリ五輪でゴベアが地元フランスの旗手候補に!「もちろん志願したい。この上ない名誉だ」と大役に意欲<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.05.04

東京五輪は銀メダルを獲得。地元開催のパリ五輪では決勝でアメリカを倒して初の金メダルを狙っている。(C)Getty Images

 プレーオフ1回戦でフェニックス・サンズに4連勝し、スウィープで次ラウンド進出を決めたミネソタ・ティンバーウルブズ。シリーズ平均15.0点、11.0リバウンドと骨太なインサイドプレーを披露したフランス人センターのルディ・ゴベアは、殊勲選手の1人だ。

「(1回戦突破は)素晴らしいことだが、自分たちは優勝を目指している。これはその一歩だ。簡単な道ではないよ」

 第4戦後にそう語った守護神は、自身初のNBAタイトル獲得に向け集中を保っている。

 そんななか、母国フランスではゴベアが今夏にパリで開催されるオリンピックにおいて、フランス選手団の旗手候補に挙がっていることが明かされた。

 2016年のリオ五輪、21年の東京五輪にもフランス代表の一員として出場しているゴベアにとって、今回は3回目の大舞台となるが、旗手は務めたことがない。ましてやホスト国の選手団の代表となれば、格別な栄誉だ。前回の東京オリンピックでは、八村塁が日本選手団の旗手を務めたことも記憶に新しい。
 
「もちろん志願したい。ずっと夢見ていたことで、この上ない名誉だ。僕は常にフランス代表にコミットしてきた。旗手を務めることは、国を代表するまたひとつの形だ」と、ゴベアは『ル・モンド』紙のインタビューで抱負を語っている。

 旗手に選ばれるには、これまで法的な問題を起こしたことがない、ドーピング検査に引っかかったことがない、といった規律面に加えて、すでにオリンピックを経験し、なおかつ旗手は務めていない者、といった条件があるとのこと。

 例えばサッカー界にはオーバーエイジ枠で出場が期待される世界的スターのキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)がいるが、オリンピック出場経験がないため候補から外れることになる。バスケ界注目の大型ルーキー、ヴィクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)もしかりだ。

 7月26日に行なわれる開会式は、パリ市内を横断するセーヌ川が会場となり、選手団はボートに乗って入場する予定になっている。セキュリティなどの問題で、別プランへの変更も検討中ではあるが、当初のプラン通りボートでの入場となったら、船首に立って旗を掲げるのか等々、デモンストレーションにも興味が沸くところだ。
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辛い幼少期を経て、現在の地位にたどり着いたゴベア