日本代表

「1点差以上に…」韓国戦でチーム最多23得点も、河村勇輝は猛省「40分間、自分たちのバスケットをしないと勝つことは難しい」

THE DIGEST編集部

2024.07.06

河村はチーム最多23得点を挙げたが、あと一歩及ばず韓国に惜敗した。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 怒涛の猛攻も一歩及ばなかった。

 7月5日、東京・有明アリーナでバスケットボールの国際強化試合が行なわれ、男子日本代表(世界ランク26位)は同50位の韓国代表と対戦し、84-85で惜敗した。パリ五輪のメンバー選考にも関わる大事な一戦で各選手がアピールを繰り広げたが、オリンピック不出場の相手にまさかの敗北を喫した。
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 ロサンゼルス・レイカーズで活躍する八村塁、去年のワールドカップでパリ切符獲得に貢献した渡邊雄太のNBA組が欠場する中、日本の若き司令塔が序盤から躍動した。スタメン出場した河村勇輝が華麗なパスを連発しオフェンスをけん引。ドライブインなどを決め、比江島慎の3ポイントを引き出すなど、第1クォーター(Q)を15-13でリードして終えた。

 ところが第2Qは完全に韓国ペースに。相手の激しいディフェンスに苦戦し、ミスも目立ち35-46と逆転を許す。第3Qも主導権を握られ、速攻からの失点を重ねてリズムに乗れず、20点のビハインドで最終Qへ突入する。

 土壇場でようやくエンジン全開となった日本は3ポイントを連発。さらに河村が鋭いドリブル突破から相手のファウルを誘ってのシュート、外角からネットを射抜くなど驚異の追い上げを見せる。そして、ラスト1分を切って同点に追いつくと、残り36秒で河村がフリースローをゲット。これを着実に決めて、ついに日本が20点差をひっくり返した。

 だが、試合終了直前にジョシュ・ホーキンソンが痛恨のファウルを犯し、残り0.9秒で相手にフリースロー2本を与えてしまう。これを韓国が1本決め、万事休す。第4Qで32得点を奪う猛攻を見せた日本だが、わずか1点差の僅差で敗れた。
 
 チーム最多となる23得点、6アシストを挙げた河村は試合後、悔しさをにじませながらテレビ中継のインタビューに応じ、「1点差ではありましたけど、1点差以上に反省の多い試合だった」と唇を噛んだ。

 具体的な反省点を問われると、「言えばキリがないが、最後のシュートだけではなくてフリースローだったり、ひとつのターンオーバーだったり、本当に40分間自分たちのバスケットをしないと勝つことは難しいなと、改めて実感しました」と答え、第4Qだけが日本らしい本来のバスケットができたと強調した。

 この日は平日の夜にもかかわらず、1万3420人が会場に足を運んだ。「皆さんの声援が素晴らしかったですし、第3Qまで苦しい時間帯が続いたんですけど、ファンの皆さんのおかげで最後まで戦い抜くことができました。ありがとうございます」と感謝を述べ、中1日で同会場で行なわれる韓国との強化試合・第2戦(7日)でリベンジを誓った。

 パリ五輪まで、残り3週間。多くの課題を露呈しながらも、確かな好材料もあった。日本男子バスケを引っ張る若きポイントガードは、大舞台での活躍を見据えた。

構成●THE DIGEST編集部

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