パリ五輪

【パリ五輪】「陰謀論という考えはどうかと思う」アメリカ代表マネージャーのヒルが、ブラウン落選の選考レースに関する“疑念”を一蹴<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.07.30

ファイナルMVPに輝きながら、アメリカ代表に選ばれなかったブラウン。これに関する陰謀論について、ヒルが一蹴した。(C)Getty Images

 レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)にステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)らを中心に、5大会連続の金メダル獲得を目指すパリ五輪バスケットボール男子アメリカ代表。ビッグネームが名を連ねる豪華ロスターは、"現代版ドリームチーム"と称しても差し支えないだろう。

 ひとつ残念だったのは、2度のファイナルMVP受賞を誇る重鎮カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)が、故障により代表を辞退したこと。そして、彼の代替選手の選考を巡って、大きな議論が巻き起こった。

 実際に追加招集されたのは、昨季ボストン・セルティックスのリーグ制覇に大きく貢献したデリック・ホワイト。彼がセレクトされたこと自体に問題はないが、セルティックスには同じアメリカ人で、昨季のカンファレンスMVP及びファイナルMVPのジェイレン・ブラウンもいただけに、彼が選ばれなかったことにファン、そしてブラウン本人も疑問の声を上げたのだ。

 この議論に関して、ロスターを決める立場にあるアメリカ代表マネージング・ディレクターのグラント・ヒル(元デトロイト・ピストンズほか)は、ゲスト出演した『The Dan Patrick Show』でブラウンではなくホワイトを選出した理由を説明。純粋に、バスケットボール面だけを考慮した選考であることを強調した。
 
「彼(ブラウン)の代理人とは話をした。Twitter(現X)で話題になる前か後かはわからないけど、そうだな、陰謀論があるという考え方はどうかと思うね。そういう話は好きだけど、純粋にバスケットボールのことだけを考えての決定だったし、こういう決断は本当に難しいんだ。

 彼がダメだったわけじゃない。ただ、候補リストには非常に有能で、優秀で、推薦すべき選手がたくさんいた。でも、我々が置かれている状況を考えれば、正しい決断だった。デリック・ホワイトは、金メダルを追い求める我々を助けてくれると思う」

 "陰謀論"とは、アメリカ代表のスポンサーであるナイキと契約している選手が、選考において有利であるという説。これはブラウンがXに、ナイキにメンションする形で「これが僕らのやり方か?」と綴ったことに端を発し、SNSで話題となったものだが、ヒルはこの噂を一蹴した。

 開幕前に思わぬケチがついてしまったアメリカだが、日本時間7月29日に行なわれたセルビアとの大会初戦には110-84で圧勝。"陰謀論"に惑わされず、このまま一気に頂点まで駆け上がってほしいところだ。

構成●ダンクシュート編集部

【PHOTO】パリ五輪メダル獲得へ本気モード!豪華な面々が揃うバスケットボール・アメリカ代表メンバーを紹介!
NEXT
PAGE
【画像】陰謀論を唱えるブラウン