1949年に創設されたNBAは、長い歴史の中で数々のスーパースターたちを輩出してきた。マジック・ジョンソン（元ロサンゼルス・レイカーズ）、マイケル・ジョーダン（元シカゴ・ブルズほか）、コビー・ブライアント（元レイカーズ）、レブロン・ジェームズ（レイカーズ）ら各年代に名立たる選手が名を連ねるが、ギルバート・アリナス（元ワシントン・ウィザーズほか）は2000年代こそが「NBAでベストの時代」だと主張している。

　1970年代は選手の間でドラッグやアルコールが蔓延するとともに、NBAとABAが存在したことで人気が低迷。そこから、1980年代に入り、マジック・ジョンソンとラリー・バード（元ボストン・セルティックス）の二大スター、アイザイア・トーマス（元デトロイト・ピストンズ）らを中心に人気は拡大した。

　その後、1990年代はブルズで２度の３連覇を果たしたジョーダン、2000年代はコビーやヴィンス・カーター（元トロント・ラプターズほか）、“キング”ことレブロン、ケビン・デュラント（フェニックス・サンズ）、ステフィン・カリー（ゴールデンステイト・ウォリアーズ）らがNBAを牽引してきた。
  　2001～12年にNBAでプレーしたアリナスは人気YouTube番組『VLAD TV』のインタビューで、「NBAでベストの時代は？」との質問に対して迷わず2000年代だと回答した。

「最高の時代は基本的に、俺がプレーしていた時代だろうね。2000、01年からの10年間だ。みんなそうだけど、NBAを好きになったのはあの時代の影響だと言う人々が多いはず。ほとんどの人は1980年代だと言うだろう。（マジックやバードのいた）1980年代はいわゆる黄金時代だし、俺たちが初めてテレビを観た頃だからね。それが基準に判断される。NBAは1980年代に比べてソフトになった。

　1970年代の選手に言わせれば、1980年代はソフトだったんだろう？弱い集団の集まりだった。相手をボコボコにしても、罰金25ドル。選手たちは弱いから、そういう形で罰金（制度）を上手く使うのさ。だから、どの時代もその前の時代よりもソフトになる」