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「素晴らしいスコアラー」の反面、守備で課題を残すドンチッチ。往年の名手が指摘「私には怠け者に映ってしまう」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.08.22

オフェンス面に関しては現役No.1とも言えるドンチッチだが、頂点に立つためにはこれまで以上に守備の貢献が必要か。(C)Getty images

 ダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチは昨季、自身初の得点王に輝くなど現代NBA屈指のオフェンスマシンとして知られる。しかし、80年代に名ディフェンダーとして名を馳せ、今年のバスケットボール殿堂入りが決まっているマイケル・クーパー(元ロサンゼルス・レイカーズ)は、「ディフェンスで急いで戻らない」と守備の難点を指摘している。

 2018年のドラフト3位でアトランタ・ホークスから指名され、トレイ・ヤングとのトレードでマブズ入りしたドンチッチは、ルーキーイヤーに平均21.2点、7.8リバウンド、6.0アシストを記録して新人王に輝く。

 2年目からはオールラウンダーぶりに磨きがかかり、トリプルダブルを連発。5年目の2022-23シーズンに自身初となる平均30点をクリアすると、昨季は平均33.9点で初の得点王に輝いた。キャリア全体で見ても、レギュラーシーズン400試合で平均28.7点、8.7リバウンド、8.3アシストと驚異的な成績を誇る。

 また、初めて出場した昨季のNBAファイナルでは、シリーズ平均29.2点、8.8リバウンド、5.6アシスト、2.60スティールを記録。チームはボストン・セルティックスに1勝4敗で屈したが、十分にその名を轟かせた。

 しかし、1978~90年にレイカーズでプレーし、リーグ優勝5回、オールディフェンシブチーム選出8回(1st5回、2nd3回)、87年には最優秀守備選手賞を受賞するなど、名門の黄金期を支えたクーパーは、ドンチッチの守備に納得がいかないようだ。
 
 自身がホストを務めるポッドキャスト『Showtime podcast』で、ドンチッチ、カイリー・アービング(マブズ)、デイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス)を対象とした「スターター(一番手)、ベンチ(二番手)、カット(三番手)」の質問に答えた同氏は、次のようにドンチッチに注文をつけている。

「スターターをデイミアン、ベンチをルカ、カットがカイリーだ。私はスピードや運動能力を見ている。ルカは毎晩のようにトリプルダブルを達成してくれる。でも、私からすれば彼はスローすぎる。スコアラーでなかったら、私は彼をカットするだろう。素晴らしいスコアラーであることは評価したいが、私には怠け者に映ってしまう。ディフェンスで急いで戻らないからね」

 ドンチッチは決してスピードを武器とする選手ではなく、守備に関してもこれまでにジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)が公の場で言及するなど、課題があるのは間違いない。ただ、昨季はリーグ8位の平均1.41スティール、ディフェンシブ・レーティングも前年の116.0から113.8に良化するなど、数字上は改善の傾向がある。新シーズンは攻撃面での破壊力はそのままに、守備でも評価も高められるか。

構成●ダンクシュート編集部
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