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NBA

「この世代で20年前のようなプレーができる選手はいない」レジェンド軽視のエドワーズにKGが苦言「君の言っていることは意味不明だ」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.08.29

ウルブズOBのKG(左)が、エドワーズ(右)の発言に苦言を呈した。(C)Getty Images

ウルブズOBのKG(左)が、エドワーズ(右)の発言に苦言を呈した。(C)Getty Images

 アンソニー・エドワーズは2020年のドラフト1位でミネソタ・ティンバーウルブズに指名されて入団。193㎝・102㎏のスウィングマンは、抜群の身体能力を活かした豪快なダンクや切れ味鋭いドリブルからのジャンパーでルーキーイヤーから平均19.3点を稼ぐと、4年目の昨季は自己最多の平均25.9点に5.4リバウンド、5.1アシストをあげ、オールNBA2ndチームに選出された。

 ウエストの第3シードで挑んだプレーオフでは、1回戦でフェニックス・サンズをスウィープ(4連勝)で片づけると、カンファレンス準決勝では第7戦までもつれ込む激闘の末に前年王者デンバー・ナゲッツを撃破。次のラウンドでダラス・マーベリックスに1勝4敗で敗れ、ファイナル進出はならなかったものの、16試合で平均27.6点、7.0リバウンド、6.5アシストと堂々たる数字を残し、ウルブズを20年ぶりのカンファレンス決勝に導いた。

 今夏のパリ五輪ではアメリカ代表のメンバーに選出され、チーム4位の平均12.8点の活躍で金メダル獲得に貢献。8月5日に23歳を迎えた“アントマン”はさらなる飛躍が期待されているが、19日に『The Wall Street Journal』へ公開されたインタビューで、過去と現代のNBAについて語った内容が物議を醸した。

「昔のことは見ていないからよくわからないけど、今より昔の方がタフだったと言う人がいる。でも昔のリーグにスキルがある人がいたようには思えないね。本物のスキルが備わっていたのはマイケル・ジョーダンくらいじゃないか? だから、コビー(ブライアント)を見た時に『なんてこった』って反応になるのさ。でも今じゃ誰にでもスキルが備わっている」
 
 まるでレジェンドを軽視するようなコメントに、『ESPN』でコメンテーターを務めるスティーブン・A・スミスは「彼は当時を知らない」と苦言。1980年代にロサンゼルス・レイカーズを5度の優勝に導いた名手マジック・ジョンソンは、「私はチャンピオンシップを勝ち獲ったことがない者の声には反応しない。彼はカレッジでも優勝していないし、高校で優勝しているなんて知りもしない」と切り捨てていた。

 さらに、08年のボストン・セルティックス優勝メンバーであるポール・ピアースとケビン・ガーネット(KG)もエドワーズの意見に異議を唱えている。

 ポッドキャスト番組『The Ticket and the Truth』でピアースは、「この男(KG)は、ゲームをプレーした中で最もスキルのある選手の1人だと思う」と元チームメイトを称賛しつつ、エドワーズのコメントは「よりジョーダンの時代(1990年代)に向けられたもの」とし、次のように続けた。

「この世代のスキルレベルは確かに向上しているけど、それがより優れた選手にするとは思わない。想像力とゲームのセンスは同じではないと思う」

 ウルブズ在籍時の04年にMVPに輝いたKGは、「正直に言うと、この世代で20年前のようなプレーができる選手はいないと思う」とエドワーズら現代選手たちをバッサリ。

 そして「これはエドワーズや(ジェイソン)テイタム、リーグの皆に言いたい。20年前は後ろに3歩も下がること(トリプルステップバック)なんてできなかった。俺が何を言っているかわかるか? もしやったら、必ずシュートを決めなければいけなかった。なぜなら、昔は効率性が重視されていたからだ。本当に大変だった」と現役時代を回想。

 最後にKGは「若いの、俺は君の味方だ。だが、自分が話していることをよく理解してほしい。君の言っていることは意味不明だ」とウルブズの後輩に苦言を呈していた。

構成●ダンクシュート編集部

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