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「12年間のうち10シーズンは素晴らしいものだった」フランス代表のフォーニエがNBAキャリアを回想「僕はいつも全力を尽くしてきた」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.09.08

今夏にギリシャのオリンピアコスに移籍したフォーニエが、12年間のNBAキャリアを振り返った。(C)Getty Images

 昨季、ニューヨーク・ニックスとデトロイト・ピストンズでプレーし、今夏にはパリ五輪のフランス代表として母国の銀メダル獲得に貢献したエバン・フォーニエ。

 31歳のガードは今夏にフリーエージェントとなり、ミルウォーキー・バックスやワシントン・ウィザーズなど複数のNBA球団が興味を示していた。

 しかし、NBAで平均13.6点、2.7リバウンド、2.5アシスト、3ポイント成功率37.4%を記録したシューターが新天地に選んだのは、ギリシャの強豪オリンピアコスだった。

 本人は『レキップ』紙のインタビューで、「タイトルコンテンダーのNBA数チームと接触した。特に興味を持ってくれたのがミルウォーキーだった。実現には至らなかったけどね」と明かしている。

 フォーニエは東京五輪が行なわれていた2021年8月にニックスへ移籍。2021-22シーズンの開幕戦では6本の3ポイントを含む32得点を叩き出し、ニックスのデビュー戦で30点超えを達成した史上初のプレーヤーとなった。

 最終的に同シーズンは80試合で平均14.1点、2.6リバウンド、2.1アシスト、3ポイント成功率38.9%をマーク。しかし、過去2シーズンは構想から外れ、30試合で平均5.9点にとどまり、今年2月にピストンズにトレードされていた。

 フォーニエは12年間のNBAキャリアを次のように振り返っている。
 
「自分はNBAで12年間過ごし、そのうちの10シーズンは素晴らしいものだった。タイトルを勝ち取ったり、オールスターに出るのが夢だった。2021年にはもう少しで実現できそうだったけど、自分ではどうにもならないこともある。ただ、僕はいつも全力を尽くしてきた」

 ニックスのメンバーとして聖地マディソンスクエア・ガーデンでプレーすることは、フォーニエの子どもの頃からの夢だった。それが実現できたことは、彼が充実感を覚えていることのひとつだ。

 さらにもうひとつ、オーランド・マジック時代にレストランでコビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)に遭遇し、彼の方から名前を呼ばれて握手を求められ、「君のプレーは実に興味深いね」と称賛されたことが、今も忘れられないNBA時代の思い出だという。

 オリンピアコスが最後に優勝したのは13年だが、過去10年間で3度決勝に進出し、直近のシーズンでは3年連続でファイナル4に進出している。

 サクラメント・キングスから復活した一昨季の得点王、アレクサンダー・ヴェゼンコフとのコンビネーションも実に面白くなりそうだ。フォーニエのオリンピコス入団は、今季のユーロリーグを大いに沸かせてくれることだろう。

文●小川由紀子

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