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「彼は2ウェイプレーヤーなんだ。このチームでもやってくれるだろう」ウォリアーズ指揮官が最も期待を寄せる新戦力とは?<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.09.25

カーHCはシクサーズから加入した攻守万能のメルトン(左)に大きな期待を寄せていた。(C)Getty Images

 クレイ・トンプソンは昨季までゴールデンステイト・ウォリアーズの主力として、そして"スプラッシュ・ブラザーズ"を結成するステフィン・カリーの右腕として確固たる地位を築いてきたが、今夏にサイン&トレードでダラス・マーベリックスへ移籍した。

 2015、17、18、22年と4度の優勝に貢献した重要な戦力を失ったウォリアーズだが、カリー、ドレイモンド・グリーン、アンドリュー・ウィギンズの主軸に加え、2年目のブランディン・ポジェムスキーとトレイス・ジャクソン・デイビス、ジョナサン・クミンガにゲイリー・ペイトン二世、モーゼス・ムーディー、ケボン・ルーニーは残留。

 さらに今回のトレードでシューターのバディ・ヒールド、オールラウンダーのカイル・アンダーソン、FA(フリーエージェント)市場では攻守万能のディアンソニー・メルトンをロスターへ加えた。

 9月22日(日本時間23日)に公開された、『The San Francisco Standard』のティム・カワカミ氏のポッドキャスト番組『The TK Show』に出演したスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、新加入選手のなかで特にメルトンに期待を寄せていた。
 
「彼は(攻守兼備の)2ウェイプレーヤーなんだ。私はさまざまなラインナップで機能する能力を持つタイプの選手が大好きだ。このチームでもやってくれるだろう。キャッチ&シュートで点も取れるしね。先週、チェイス(センター)でトレーニングキャンプに向けた選手たちのピックアップゲームを見ていた。彼はスクリメージ(練習試合)で、4本連続で3ポイントを決めていた。そのすべてがキャッチ&シュートだった。彼が入るとゲームが動いていたんだ」

 指揮官がそう称えたメルトンは、キャリア6年で3球団を渡り歩いてきた191㎝・91㎏のコンボガードで、現在3シーズン連続で平均2桁得点を記録中。昨季はフィラデルフィア・セブンティシクサーズで平均11.1点、3.7リバウンド、3.0アシスト、1.6スティールに3ポイント成功率36.0%(平均2.0本成功)をマークした。

 シュート力はトンプソンに遠く及ばないものの、守備力は前者以上で、スティールはプロ入りから6年連続で平均1本超え。新天地ではカリーとポジェムスキーのバックアップを務めることが予想されるが、スモールラインナップ時はスモールフォワードとして彼らと同時に起用されることもあるかもしれない。

 ウォリアーズはトンプソン以外にも、クリス・ポールがサンアントニオ・スパーズ、ダリオ・シャリッチはデンバー・ナゲッツへ移籍と昨季の主力メンバーを失った。しかしフロントは補強を怠らず、戦える布陣を作り上げただけに、就任12年目のカーHCの下、強豪揃いのウエストで上位に食い込むことができるか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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