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「俺は相手を打ち負かしたい」ナゲッツ移籍のウエストブルックは新天地でも闘争心全開「本来なら握手もしたくない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.09.30

ウエストブルックが新天地でも闘争心全開の姿勢を示した。(C)Getty Images

 現地時間9月26日(日本時間27日、日付は以下同)、デンバー・ナゲッツがメディアデーに臨み、翌27日からトレーニングキャンプがスタート。ナゲッツは10月4日と6日にアラブ首長国連邦(UAE)でボストン・セルティックスとの「NBAアブダビゲームズ2024」が組まれているため、他の28チームよりも一足早い始動となった。

 2023年の王者ナゲッツは、昨季ウエスタン・カンファレンス2位の57勝25敗(勝率69.5%)をマーク。だがプレーオフでは56勝26敗(勝率68.3%)を記録した第3シードのミネソタ・ティンバーウルブズとのカンファレンス・セミファイナルを3勝4敗で落とし、2連覇を達成することはできなかった。

 チームは今オフ、ニコラ・ヨキッチとの超強力デュオを形成するジャマール・マレーと延長契約を結んだ一方で、先発シューティングガードのケンテイビアス・コールドウェル・ポープがオーランド・マジックへ、控えポイントガードのレジー・ジャクソンがトレードの末フィラデルフィア・セブンティシクサーズへ移籍。

 戦力ダウンが囁かれる中、ナゲッツはベテランビッグマンのダリオ・シャリッチ、そして35歳のラッセル・ウエストブルックと契約。元シーズンMVPで、NBAの75周年記念チームにも選ばれたベテランガードは、今夏ロサンゼルス・クリッパーズからユタ・ジャズへトレード後にウェイブ(保有権放棄)されたのち、ナゲッツと2年約680万ドル(約9億6560万円)の破格の安価で加入した。
 
 マイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)の下、ヨキッチ、マレー、アーロン・ゴードン、マイケル・ポーターJr.という不動の先発陣こそ健在ながら、今季のナゲッツの下馬評は決して高くない。

 そんなチームにとって、アグレッシブに攻め立てるウエストブルックの入団は、比較的おとなしい選手が多いナゲッツへ激しさをもたらすかもしれない。ウエストブルックはメディアデーでこう話していた。

「皆さんは激しい闘争心というものを混同していると思うね。俺がフロアに立って競い合う時、本来であれば歩き回って(味方や相手選手たちと)握手したくない。本当はそうしたことはやりたくないんだ。ちょっと言い方は悪いけど、俺は相手を打ち負かしたいのさ」

 王座奪還を目指すナゲッツにおいて、エナジー全開でプレーするウエストブルックが起爆剤となれるか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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