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NBA

「コミュニケーションの重要性を教わった」。サンダーへ移籍したハーテンスタインが若手時代の“先輩”に感謝「それが今、ものすごく役に立っている」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.10.06

ニックスから移籍したハーテンスタイン。若いサンダーではリーダーとしても期待される。(C)Getty Images

ニックスから移籍したハーテンスタイン。若いサンダーではリーダーとしても期待される。(C)Getty Images

 昨季ウエスタン・カンファレンス1位の57勝25敗(勝率69.5%)を記録し、4年ぶりにプレーオフへ進出したオクラホマシティ・サンダーは、今オフさらなる戦力増強に成功した。

 ゴードン・ヘイワードとマイク・マスカーラが引退し、トレードでジョシュ・ギディーらを失ったものの、ベテランのアレックス・カルーソ、即戦力ビッグマンのアイザイア・ハーテンスタインという先発級の選手を2人獲得。

 キャリア8年目の30歳ながらチーム最年長のカルーソは、先発・控えを問わずに勝利に必要なことをハイレベルでこなす有能なロールプレーヤー。ハーテンスタインは213cm・113kgの26歳で、昨季はニューヨーク・ニックスで平均7.8点、8.3リバウンド、2.5アシスト、1.16スティール、1.13ブロックにフィールドゴール成功率64.4%と、自己最高のシーズンを送った。

 リバウンドやリム付近のフィニッシュに加え、ハーフコートではプレーメーキングもこなせる多彩さが魅力のハーテンスタインだが、ヴォーカルリーダーとしても成長を続けている。

 現地時間10月3日のトレーニングキャンプ後、ハーテンスタインはチームを引っ張る重要性を教えてくれた、ヒューストン・ロケッツ時代の‟先輩“への感謝を口にしていた。
 
「ルーキーの頃はいろいろと学ばないといけなかった。あの当時はあまりたくさん話していなかった。それを教えてくれたのがタイソン・チャンドラーだったんだ。ロケッツで彼とプレーして、コミュニケーションの重要性を教わった。それが今、ものすごく役に立っている」

 センターとしてNBAで19シーズンをプレーしたチャンドラーは、傑出したスコアラーではなかったが、ペイントエリアにおけるフィニッシュやリバウンドを武器に、所属した6球団で貢献。

 2011年にはダラス・マーベリックスの守護神として球団初優勝をサポートし、翌12年はニックスで最優秀守備選手賞に輝くなど、特に守備のまとめ役として存在感を放った。

 そのチャンドラーはキャリア最後の2019-20シーズンにロケッツでプレー。当時2年目だったハーテンスタインにとって、今も貴重な財産になっているという。

「新しい環境に身を置くと、経験だけでなく、コミュニケーションもすごく重要だと感じるんだ。それがすべてを楽にしてくれる。とにかく話すことだね。チームメイトたちが正しいスポットにいることで、僕の仕事は簡単になるし、チームもそう。だから彼から学んだことは、おそらく一番重要なことだったんだと思う。コミュニケーションこそが、自分の人生だけじゃなくてチームにもゆとりをもたらしてくれる」

 ハーテンスタインとカルーソは今季、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー、チェット・ホルムグレン、ジェイレン・ウィリアムズ、ルージェンツ・ドートといったコアメンバーとケミストリーを形成していくこととなる。

 そのサンダーは7日から始まるプレシーズンゲーム5試合で調整し、24日にデンバー・ナゲッツとのレギュラーシーズン開幕戦を迎える。新天地で迎える今季、ハーテンスタインがコート上でチームメイトたちへ声かけをして引っ張る姿にも注目したい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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