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NBA

NBAカップ戦の大一番で完敗したスパーズ。司令塔のポールがチームの課題に言及「もっと良いスタートを切らないと」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.12.05

今季からスパーズでプレーするポールが語ったチームの課題とは?(C)Getty Images

今季からスパーズでプレーするポールが語ったチームの課題とは?(C)Getty Images

 現地時間12月3日(日本時間4日、日付は以下同)にアリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターで行なわれたフェニックス・サンズとサンアントニオ・スパーズの一戦。スパーズは第1クォーターから19-29と相手に主導権を握られ、一度もリードを奪えず93-104で完敗した。

 試合後にスパーズのクリス・ポールは「この負けは辛い。僕らはこの試合がどれだけ重要だったかわかっていたからね」と失望していた。

 この日は「エミレーツNBAカップ」(旧インシーズン・トーナメント)のグループリーグ最終日、試合前の時点でウエスタン・カンファレンス・グループBではスパーズ、サンズ、オクラホマシティ・サンダーが2勝1敗で並んでいた。

 スパーズがサンズに勝利していれば、もしサンダーと3勝1敗で並んでも、11月16日の直接対決を制していたことから、準々決勝へ駒を進められていた。

 昨季ウエスト14位の22勝60敗(勝率26.8%)に終わったスパーズは、ここまで21試合を終えて11勝10敗(勝率52.4%)、首位サンダー(16勝5敗/勝率76.2%)と5.0ゲーム差のウエスト10位と奮戦している。

 ただし、サンズ戦ではデビン・ヴァッセルが25得点、ジェレミー・ソーハンが14得点、12リバウンドとベンチ陣が気を吐くも、ヴィクター・ウェンバンヤマがフィールドゴール成功率33.3%(6/18)の15得点、13リバウンド、7アシスト、ステフォン・キャッスルが同35.7%(5/14)の計16得点、ポールも同11.1%(1/9)でわずか2得点に8リバウンド、8アシスト、3スティールと先発陣のショットが不発に終わった。
 
「僕はコートへ出てこれまでやってきたようにシュートを打っていくこと。それをもっとうまくやって、(チームメイトたちに)手本を示していかなきゃいけない。自分たちのディフェンスはすごく良かった。でもオフェンスがダメだった」(ポール)

 ポールが指摘するように、今季のスパーズは平均110.4失点、相手のフィールドゴール成功率45.8%、3ポイント成功率34.9%でいずれもリーグ9位に入っており、ディフェンシブ・レーティングでも同12位の111.9と上々の数値を残している。

 その一方で、平均110.2点はリーグ20位、フィールドゴール成功率45.5%は同21位、3ポイント成功率34.9%では同17位、オフェンシブ・レーティング111.3は同21位と攻撃面に課題がある。

 また、今季のスパーズは第3クォーターこそ平均30.7点で相手を3.8点上回っているものの、第1クォーターは-3.3(25.7-29.0)とスタートダッシュに失敗するケースが多い。ポールはこれについて「クレイジーだ。第3クォーターではリーグでもトップ5のチームなのに、第1クォーターでは最下位クラスになっている」と漏らしていた。

 5日のシカゴ・ブルズ戦を皮切りに、ホーム5連戦を控える39歳のベテランガードは、次戦以降に向けて次のように語った。

「そこは僕らがうまくやっていなかきゃいけない部分だ。(サンズ戦の)1クォーターも10点を追う展開だったから、意識していく必要があるね。いつも後半ではいいプレーができているから、もっと良いスタートを切っていかないといけない」

 大混戦のウエストで上位進出を目指すスパーズが、“ポイント・ゴッド”のリーダーシップの下で再び勢いを増すことができるか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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