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「コビーはこう言ったんだ『この仲良しごっこをやめろ』とね」元レイカーズのウィリアムズがコビーの現役最終年のエピソードを回想<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.12.25

元レイカーズのウィリアムズ(中央)が、コビー(左)の現役最終年のエピソードを語った。(C)Getty Images

 元ロサンゼルス・レイカーズのコビー・ブライアントは、2015-16シーズン限りで20年間の現役生活に終止符を打った。1996年のプロ入りからレイカーズ一筋で過ごしたスーパースターが引退を発表したのは、開幕から約1か月が経過した2015年11月29日。この時点でチームは2勝13敗と下位に低迷していたこともあり、残りのシーズンは"フェアウェル(お別れ)ツアー"と化した。

 そんななか、シーズン終盤にチーム内でトラブルが勃発する。新人のディアンジェロ・ラッセルがベテランのニック・ヤングとの会話を無断で録画。当時ヤングはラッパーのイギー・アゼリアと婚約していたが、ほかの女性との浮気を認め、その動画がインターネット上に流出したことで、チームに大きな亀裂が生じた(その後ヤングとアゼリアは婚約を解消)。

 15年から17年までレイカーズでプレーしていた元NBA選手のルー・ウィリアムズは、球団OBで14年から2年間ヘッドコーチ(HC)も務めたバイロン・スコットのポッドキャスト『Fast Break』に出演し、当時を振り返った。

 ウィリアムズによると、もともとラッセルとヤングは親しい間柄で、お互いにいたずらをよく仕掛け合っていたという。しかしその時は度を越したことで、両者の仲は急激に悪化。他のチームメイトもラッセルを避けるようになったため、ウィリアムズは「彼(ヤング)に謝罪して、チーム全体で話し合う場を設けよう」とルーキーに提案した。
 
「試合前のミーティングで、DLo(ラッセル)がチーム全員に説明と謝罪をすることになった。ニックにも謝罪して、この件を清算しようとね。ラウンジにニックが入ってきて、DLoも入ってきたけど、コビーはまだ来ていない。24番(コビー)はまだそこにいなかった。

 たぶん建物の中にはいたんだろうけど、彼は俺たちがやっていることに全然興味がなかったんだ。DLoがスピーチを始めたが、正直効果があったと思う。2~3週間も緊張状態が続いていたんだ。2人とも本当に喧嘩をしていたし、問題を抱えていた。ニックなんてチームに近寄ることすらできなかったからね」

 それまでチームにはピリついた空気が流れていたが、ミーティングを機に雰囲気が変わったという。

「ようやく同じ部屋で話し合いをすることができたんだ。DLoは『本当にごめん、やりすぎた。俺が悪かった』と謝罪した。みんなも少しずつ意見を出していた。チームにとってはいい瞬間だった。俺たちはかなり苦戦してたからね」

 しかし、そんなミーティングを強制終了させたのはコビーだったとウィリアムズは笑う。

「その時、コビーが部屋に入ってきてこう言ったんだ。『おい、この仲良しごっこをやめろ。俺たちは試合をしなきゃいけないんだ』とね。その瞬間、ミーティングは完全に終了した。全員が顔を見合わせて『じゃあ、試合の準備をしようか』ってなったんだ」

 コビーは若手時代から物事をはっきり言うタイプだったが、キャリア晩年もそのスタンスは変わらなかったようだ。

構成●ダンクシュート編集部

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