1月27日(日本時間28日、日付は以下同)、ワシントン・ウィザーズはウィスコンシン州ミルウォーキーへ移動し、チーム練習を行なった。
28日は敵地ファイサーブ・フォーラムで、ここまでリーグベストの戦績(40勝6敗)を残すミルウォーキー・バックスとの一戦が控えている。昨季のシーズンMVP、ヤニス・アデトクンボを擁するバックスは選手層が厚く、オフェンシブ・レーティング(100ポゼッションあたりの平均得点)はリーグ3位の113.6、ディフェンシブ・レーティング(同平均失点)も同トップの101.6と、攻守に隙のない最大の難敵だ。
バックスと互角に渡り合うためには、211cmのサイズとガード並みのクイックネス、ビッグマン級のパワーを誇るアデトクンボをスローダウンさせることが必須。ウィザーズはここ2試合、トーマス・ブライアントとイアン・マヒンミという2人のセンターを同時に先発起用しているが、彼らがアデトクンボのスピードに対応することは不可能に近い。
アデトクンボのドライブを最優先に警戒し、離して守るのもひとつの手だが、今季は1試合あたり平均1.6本の3ポイントを沈めており、距離を空けすぎれば積極的に放ってくるだろう。また、ピック&ロールやスイッチで簡単にミスマッチを作り出すことができるため、サイズと機動力のあるジョナサン・ウィリアムズ、あるいはディフェンスに定評のあるトロイ・ブラウンJr.のスターター抜擢も考えられる。 ウィザーズにはゲイリー・ペイトン二世という屈強な体格を誇るタフなディフェンダーもいるが、191cmの高さではアデトクンボと大きな差が生じてしまうため、スコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)はバックスのセカンドオプションであるクリス・ミドルトンへの刺客として、ペイトン二世を送り込むことが予想される。
とはいえ、ミドルトンのシャットダウンも容易ではない。身体能力こそあまり高くないものの、201cm、100kgと恵まれた体躯を持ち、キャッチ&シュートは正確無比。さらに1オン1でズレを作り出し、少しの隙間からでもスムースな動きでショットまで持ち込むことができる。フェイダウェイやステップバック、サイドステップなどムーブも多彩で、リズムに乗らせると非常に厄介なプレーヤーのため、しっかりコンテスト(手を伸ばして視界を遮る)したいところだ。
選手一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できなければ、強敵バックス相手に勝機はない。エースのブラッドリー・ビールを中心に、チーム一丸となってジャイアントキリングを起こせるか注目だ。
文●秋山裕之(フリーライター)
28日は敵地ファイサーブ・フォーラムで、ここまでリーグベストの戦績(40勝6敗)を残すミルウォーキー・バックスとの一戦が控えている。昨季のシーズンMVP、ヤニス・アデトクンボを擁するバックスは選手層が厚く、オフェンシブ・レーティング(100ポゼッションあたりの平均得点)はリーグ3位の113.6、ディフェンシブ・レーティング(同平均失点)も同トップの101.6と、攻守に隙のない最大の難敵だ。
バックスと互角に渡り合うためには、211cmのサイズとガード並みのクイックネス、ビッグマン級のパワーを誇るアデトクンボをスローダウンさせることが必須。ウィザーズはここ2試合、トーマス・ブライアントとイアン・マヒンミという2人のセンターを同時に先発起用しているが、彼らがアデトクンボのスピードに対応することは不可能に近い。
アデトクンボのドライブを最優先に警戒し、離して守るのもひとつの手だが、今季は1試合あたり平均1.6本の3ポイントを沈めており、距離を空けすぎれば積極的に放ってくるだろう。また、ピック&ロールやスイッチで簡単にミスマッチを作り出すことができるため、サイズと機動力のあるジョナサン・ウィリアムズ、あるいはディフェンスに定評のあるトロイ・ブラウンJr.のスターター抜擢も考えられる。 ウィザーズにはゲイリー・ペイトン二世という屈強な体格を誇るタフなディフェンダーもいるが、191cmの高さではアデトクンボと大きな差が生じてしまうため、スコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)はバックスのセカンドオプションであるクリス・ミドルトンへの刺客として、ペイトン二世を送り込むことが予想される。
とはいえ、ミドルトンのシャットダウンも容易ではない。身体能力こそあまり高くないものの、201cm、100kgと恵まれた体躯を持ち、キャッチ&シュートは正確無比。さらに1オン1でズレを作り出し、少しの隙間からでもスムースな動きでショットまで持ち込むことができる。フェイダウェイやステップバック、サイドステップなどムーブも多彩で、リズムに乗らせると非常に厄介なプレーヤーのため、しっかりコンテスト(手を伸ばして視界を遮る)したいところだ。
選手一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できなければ、強敵バックス相手に勝機はない。エースのブラッドリー・ビールを中心に、チーム一丸となってジャイアントキリングを起こせるか注目だ。
文●秋山裕之(フリーライター)