中国・深圳市で開催されているバスケットボールの「女子アジアカップ2025」。ホストカントリーの中国女子代表（世界ランキング４位）が絶好調だ。その急先鋒となっているのが、今大会が公式戦でのシニアデビューとなった18歳、チャン・ツーユウ（張子宇）。226センチと規格外の巨躯を誇る新星は、アジア最高峰の舞台でも無双のパフォーマンスを披露している。
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　グループステージで中国代表は圧巻の３連勝。インドネシア（世界57位）を110対59で一蹴すると、グループ最大のライバルである韓国（同14位）も91対69で下し、最後のニュージーランド（同26位）戦も85対51でモノにした。グループＡ首位を確定させ、あっさりと準決勝進出を決めたのである。

　期待のチャン・ツーユウはチームの方針もあってプレータイムが制限されるなか、インドネシア戦が13得点・４リバンド（11分36秒）、韓国戦が18得点・４リバウンド（14分24秒）、そしてニュージーランド戦が12得点・４リバウンド（10分02秒）と、いずれも得点数はチーム最多か最多タイという活躍ぶり。図抜けたサイズ感で敵の厳しいマークにも揺るがず、次から次へと得点を量産。課外だったクイックネスやディフェンスでも明らかな成長の跡を見せており、その存在感は増すばかりだ。

　とはいえ、代表チームを率いるチェン・ウェイ監督は慎重だ。「彼女は先月18歳になったばかりで、まだまだ調整が必要な段階です。今回がシニア代表として初めての女子アジアカップであり、大きな挑戦に立ち向かっている最中。彼女には特別な才能があり、相手チームに大きなプレッシャーを与えるのは確かですが、まだ磨くべき部分も少なくない。長い道のりがあるのです」と話した。

　同じく206センチの超長身を誇るエース、ハン・シュウは手放しに後輩を称える。「ツーユウはすごく若いけど、中国国内ではすっかり有名人で、プレーも素晴らしい。一緒にコートに立てば、私もかなり高めのパスを出せるから、本当にプレーしていて楽しいんです」と評した。
  　FIBA（国際バスケットボール連盟）も公式SNSで随時、中国代表やチャン・ツーユウのプレーを紹介している。コメント欄には世界中のファンから驚きの声が上がり、「誰も止められないじゃないか！」「シニアでも無敵だ」「さあ行けチャン！」「間違いなく上手くなってる」「遊んでいるように得点するね」「あまりにも不条理」「まだ18歳なの？」「デカいのによく動くな！」など、枚挙に暇がない。

　８チームが覇権を争う今大会。日本（世界９位）はもうひとつのグループＢを２位で通過し、こちらは準々決勝に駒を進めた。現地18日の一戦でニュージーランドに勝利すれば、翌19日の準決勝で中国と激突する。はたしてベスト４に到達し、226センチの新鋭を阻止して凱歌を上げられるか。実現すれば大注目の一戦となるだろう。

構成●THE DIGEST編集部
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