カラーはオールスターにちなんで全体がゴールドで両足のシュータンに“勇”の文字が誇らしく並んでいます。装飾のグラフィックも一筆書きをモチーフにしており、日本マーケットに対する配慮が伺えます。



　機能のベースは、ジェイソン・キッドが着用していた「Nike Zoom Flighit 5」を踏襲。日本人に合う靴型を採用した１足は、ミッドソールに『Phylon』フォアに『LunarFoam』、リアに『ZOOM AIR』を配置し、耐久性にも強く、部活用としても対応しています。

　丁寧で頑丈な作りは、NBA選手たちからも人気が高く、キッド以外にもトニー・パーカー、若き日のステフィン・カリーも着用したほどです。
 


　ただ、BOXはNIKEのデフォルト。ネーミングは“特A”でしたが、BOXもＶＩＰ待遇とはいかなかったようです。底面のロゴ表記もシール対応されるなど緊急感が滲み出ているのもご愛嬌でしょう。



　今後も馬場雄大（オーストラリアリーグ）や富永啓生（ネブラスカ大）など、ＮＢＡで活躍する日本人プレーヤーが出てくるかもしれません。それでも、最初の一歩を切り拓いた“ファーストペンギン”、勇気ある男は“勇太”ただ１人。BRAVEシリーズは、日本人選手にとって語り継がれるべき名作なのです。

文●西塚克之

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之／日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ！せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム（＠dukas_cafe）では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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