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NBA

「俺1人じゃ勝てない」セルティックスに大敗を喫したエンビードが嘆き。ハーデンは今夏の去就について「ただ優勝のチャンスが欲しい」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.05.15

 ただ、第7戦に関しては、エンビードとハーデンが戦犯扱いされてもおかしくはない。天下分け目の大一番、前者はフィールドゴール成功率27.8%(5/18)の15得点に8リバウンドと不発。後者もフィールドゴール成功率27.3%(3/11)の9得点に6リバウンド、7アシスト、2スティールとショット不振に陥ったからだ。

 一昨季にミルウォーキー・バックスで優勝し、昨季はマイアミ・ヒートでカンファレンス・ファイナルを経験したPJ・タッカーは「俺たちはすごくタフでもなければ、フィジカル面も、感情面でもタフじゃなかった。十分じゃなかったということ」と指摘。

 チーム最多の19得点をあげたトバイアス・ハリスも「僕たちにはメンタルタフネスが欠けていた」と話していることから、チームとしての成熟度、強度、タフさといったことが敗因になったと見るべきなのかもしれない。
 
 オフを迎えるシクサーズは、リバースHCの去就だけでなく、来季の契約がプレーヤーオプションのハーデンの動向も次のシーズンに向けたカギになるだろう。今夏に34歳を迎える元MVPは、オプションを破棄すれば完全FA(フリーエージェント)になる。

 今夏のプランについて聞かれたハーデンは「まだ考えてもいない。俺はただ、(優勝を)競い合えるチャンスが欲しいだけ」と答えていることから、チームが戦力ダウンでもしない限り、再契約あるいはオプション行使で来季も在籍する可能性もある。

「俺たちにはまだ成し遂げていない仕事がある。俺たちはまだ何も勝ち取っていないし、勝ち切るチャンスがあると思っている。俺たちには勝つために必要な要素がある。……俺は今でも、自分と彼(ハーデン)には勝つチャンスがあると信じている」

 エンビードはこう語ったが、6年間で5度目となるカンファレンス準決勝敗退という結果を首脳陣はどう受け止めているのか。オフの動向に注目していきたい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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