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NBA

主砲エンビード復帰のシクサーズは、再び優勝候補に浮上できるか?カギを握るのは「本物のコーチ」と評されるベテランのラウリー<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.04.04

 ペンシルベニア州フィラデルフィアで生まれ、大学時代まで同州で過ごしたラウリーは、ポイントガードとして上背こそないものの、183cm・89kgという屈強な肉体を生かしたハッスルプレーと要所の3ポイントでチームを盛り立てる。

 今季のシクサーズにはラウリーだけでなく、16年目のニコラ・バトゥーム、13年目のハリス、11年目のロバート・コビントンといったキャリア10年以上を誇るベテランが4人いるのだが、そのなかでもリードにとってラウリーは別格のようだ。

 また、今季からシクサーズで指揮を執るニック・ナースHC(ヘッドコーチ)とラウリーは、トロント・ラプターズで長年ともに戦ってきた間柄で、2019年には球団初優勝を分かち合っている。
 
 地元チームに加入後、ラウリーは19試合の出場で平均29.0分、8.5点、2.7リバウンド、4.7アシストに3ポイント成功率39.7%(平均1.6本成功)を記録。決して主役級の活躍ではないものの、コート内外で存在感を発揮していると言っていいだろう。

 シクサーズはレギュラーシーズン残り6試合。6位のマイアミ・ヒート(42勝33敗/勝率56.0%)、7位のインディアナ・ペイサーズ(43勝34敗/同55.8%)、とは1.5ゲーム差。対して9位のシカゴ・ブルズ、10位のアトランタ・ホークス(いずれも36勝40敗/同47.4%)とは5.0ゲーム差があるため、8位以上で終えられる可能性は高そうだ。

 プレーオフには2018年から6年連続で出場中のシクサーズだが、その間、カンファレンス・セミファイナルを突破したことは一度もない。ラウリーはラプターズで優勝しただけでなく、ヒートでも一昨季にカンファレンス・ファイナル、昨季はファイナルまで勝ち上がった実績があるだけに、シクサーズが必要としていた経験をもたらすことが大いに期待される。

文●秋山裕之(フリーライター)
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