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NBA

怪物ウェンバンヤマはメディア受けも抜群!閲覧数急増の地元紙が明かす“ウェンビー効果”による喜びと苦悩<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.04.22

「ヴィクターは、私のようなコラムニストにとっては金鉱のような存在だ。好奇心旺盛で、バスケットボール以外の話題についても多くの意見を持っている20歳のアスリートというのは珍しい」

 そう語っていたのは、番記者の1人で、スポーツに心理学を絡めた記事を書くことも多いというマイク・フィンガー氏だ。

 フランスにいた時代も、ウェンバンヤマは記者たちからの評判はすこぶる良かった。しっかり質問を聞き、じっくり考えてきちんと答える、その真摯な姿勢だけでなく、彼らが一番評価していたのは“答えの量”だった。

 どんな質問に対してもウェンバンヤマは長い答えをくれるから、読者にとって読みがいのあるインタビューになる。フランス人記者は、彼が使うボキャブラリーについても「この年代の若者の口からは聞いたことのないような単語が出てくる」と感心していた。子どもの頃から読書が好きだったというウェンバンヤマらしい一面だ。
 
 しかしそんなウェンビーをフォローするのは「精神的には相当タフでもあった」とサンアントニオ・エクスプレスニュース紙の記者は漏らしている。ウェンビーが試合で何かすごいことを達成する、試合後に彼が驚きの発言をするなど、常に何かサプライズが起こる可能性があり、いつ何時でも神経を研ぎ澄ませ、万全の体勢でいる必要があったからだ。

 以前は、ロードでは彼らしか取材に来ていない試合もあったそうだが、今シーズンは『ESPN』や『The Athletic』、そしてフランスメディアの特派員が常に帯同し、 大所帯になったというのは想像がつく。

 スパーズのシーズンは終わっても、ウェンバンヤマについては“ルーキー・オブ・ザ・イヤーの獲得なるか”“夏のオリンピックでの活躍は?”と、オフの間も話題が尽きそうにない。サンアントニオ・エクスプレスニュースの記者たちは、本当に束の間の休暇を過ごすことになりそうだ。

文●小川由紀子

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