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NBA

“引退”を表明したウォジナロウスキー氏。名物記者が報じた“トップ5スクープ”を米メディアが発表<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.09.23

 1については、いかに新型コロナウィルスが深刻な問題かを世に知らしめることになった、影響力絶大の投稿だった。2はミッチェルが親しい人物に、ルディ・ゴベア(NBAコロナ陽性第1号)がロッカールームでチームメイトを触ったり、彼らの持ち物にも触れるなど不用意な行動を取っていたと漏らしていたことも記されている。

 ポールのレイカーズ行きが実現しなかったことについて、オーナーたちが阻止したという陰謀説は噂の域を過ぎなかったが、3の投稿により、ウォジナロウスキー氏はこれが事実であったことを決定的にした。

 4はまったくノーマークの情報だっただけでなく、ウォジナロウスキー氏は「歴史的な数のドラフト指名権とともに」という詳細も書き加えており、実際オクラホマシティ・サンダーは5つの1巡目指名権と、ふたつの1巡目指名を交換する権利を手にした。5の方は噂にはなっていたが、やっぱり本当に実現するのか!とファンをエキサイトさせた投稿だ。
 
 まだまだこのほかにも数えきれないくらい存在しているが、何よりも“出所がウォジナロウスキー記者だと、ほぼ確実である”という信頼性は天下一だった。

 彼は駆け出しの頃から、選手であればベンチプレーヤー、コーチ陣ならアシスタントと親密な関係を築いていたそうだ。彼らがやがてクラブスタッフやヘッドコーチなどになった時に、ウォジナロウスキー氏にそっと情報を漏らしてくれる、強力な情報源になったことは想像がつく。

 しかし彼はそうしたスクープ記事専門なわけではなく、コラムや本も執筆している。高校バスケの伝説的コーチ、ボブ・ハーリー氏に密着した著書『The Miracle of St. Anthony』は高い評価を受けていて、ベストセラーにもなっている。

 年間ベストコラムニスト賞にも選ばれているが、一方でレブロン・ジェームズ(レイカーズ)について書いた否定的な記事など、物議を醸したものも存在している。

 最近では『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者が、スクープ記者として台頭してきた。
 
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