今夏も移籍マーケットで各国クラブが積極的な戦力補強を展開。支出の総額が史上最多の30億ポンド(約5970億円)に達したプレミアリーグ勢は今回も別格だったが、その他の国のクラブもそれぞれの財政事情に合わせ、多くの注目すべきディールをまとめ上げている。
迎えた2025-26シーズン、欧州各国リーグは5~7試合が消化済みで、欧州カップ戦も幕を開けたなか、移籍マーケットの主役となった新加入選手はどんな結果を出しているのか。
スポーツ専門局『ESPN』は、ドイツ移籍専門サイト『TransferMarkt』が算出した市場価格4000万ユーロ以上のニューカマーを対象に、加入時の期待の度合いと比べ、現在のそれが「高くなった」「低くなった」「維持」の3つに分けた査定を行なった。
まず、プレミアリーグ最多移籍金額の記録保持者(1億2500万ポンド=約249億円)となったリバプールのアレクサンデル・イサクは「維持」。これはプレー内容を受けてのものではなく、「まだ2試合出場で、先発出場は1試合のみ」と評価不能という判断だった。クリスタル・パレスからアーセナルに引き抜かれたエベレチ・エゼ、トッテナムのシャビ・シモンズらも同様の理由だ。
一方、ミランからマンチェスター・シティ入りしたMFティジャニ・ラインデルスの場合は、「ウルブス戦では圧倒的なプレーを見せ、一瞬にして世界最高の選手に見えた」反面、「瞬間的であり、90分を通して活躍できるMFではない」とし、プラスマイナス0という意味での「維持」に分類した。
この「維持」には、他にリアム・デラップ、アレハンドロ・ガルナチョ、ジェイミー・ギテンス(以上チェルシー)、ジャンルイジ・ドンナルンマ、ラヤン・シェルキ(以上マンC)、ブライアン・ムベウモ、マテウス・クーニャ(以上マンチェスター・ユナイテッド)、ディーン・ハイセン、トレント・アレクサンダー=アーノルド(以上レアル・マドリー)、ルイス・ディアス(バイエルン)、ジョナサン・デイビッド(ユベントス)も含まれた。
イサク加入までの短期間、1億1600万ポンド(約231億円)でリーグ移籍金記録のトップに立っていたのが、同じリバプールに加入したフロリアン・ヴィルツ。レバークーゼンから加入したドイツ代表のテクニシャンは、残念ながらここまでは「(期待度が)低くなった」に分類し、「6試合でゴールもアシストも0では、理想的と言えない」と理由を綴った。
同じく得点力が期待されながら、まだその力を発揮していないアーセナルのヴィクトル・ヨケレスについても同じ分類で、「スプリントでリーグトップと、努力している」という良い点を挙げながらも、「ビルドアップにほとんど貢献していないにもかかわらず、ゴール期待値はリーグ16位止まり」と厳しい見解を示した。
他には、「非効率で効果のないプレーが続いている」ベンヤミン・シェシュコ(マンU)、「明らかなスーパースターとしての素質が備わっているにもかかわらず、ラ・リーガでわずか68分しかプレーできていない」アレックス・バエナ(アトレティコ・マドリー)、「2得点3アシストを記録しているものの、昨季より期待値などが低下している」ジョアン・ペドロ(チェルシー)、そして「右SBとしてはボール扱いに不安を感じる」ジェレミー・フリンポン(リバプール)らも、その期待は「下方修正」されている。
対照的に、予想以上の活躍で期待値が上昇修正されたのは、まずチェルシーからアーセナルに移籍したノニ・マドゥエケ。同メディアはこの右ウイングを、現在は負傷しているにもかかわらず、「昨季のガンナーズが切実に欲していたブカヨ・サカの代役を果たせる存在」と高い評価を下した。
同ポジションのモハメド・クドゥス(トッテナム)も期待が「高くなった」選手であり、ここまでのチャンスメイクの貢献を称賛し、「このペースを維持できれば、当初の印象以上にいい補強だったということになる」と今後にも期待。チェルシーに加入した18歳のブラジル人、エステバンも「すでにチェルシーの攻撃面をリードしている」と称賛した。
MFでは、レアル・ソシエダからアーセナルに新天地を求めたスペイン代表のマルティン・スビメンディが、ここまで全試合フル出場。「絶対に不可欠な存在として活躍できる保証はなかったが、すでにそうなっていることは明らかだ」と賛辞を綴った。
最後に、リバプールですぐに結果を出したFWウーゴ・エキティケも、ポジティブ評価だった。昨季、フランクフルトではゴール期待値19.38ながら14得点(PK以外)に止まったものの、今季は期待値1.8に対して3ゴール。「将来のスーパースターにもなりえる。すでにレッズに対してプラスの貢献を果たしており、失敗に終わる可能性は低い」と評した。
構成●THE DIGEST編集部
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迎えた2025-26シーズン、欧州各国リーグは5~7試合が消化済みで、欧州カップ戦も幕を開けたなか、移籍マーケットの主役となった新加入選手はどんな結果を出しているのか。
スポーツ専門局『ESPN』は、ドイツ移籍専門サイト『TransferMarkt』が算出した市場価格4000万ユーロ以上のニューカマーを対象に、加入時の期待の度合いと比べ、現在のそれが「高くなった」「低くなった」「維持」の3つに分けた査定を行なった。
まず、プレミアリーグ最多移籍金額の記録保持者(1億2500万ポンド=約249億円)となったリバプールのアレクサンデル・イサクは「維持」。これはプレー内容を受けてのものではなく、「まだ2試合出場で、先発出場は1試合のみ」と評価不能という判断だった。クリスタル・パレスからアーセナルに引き抜かれたエベレチ・エゼ、トッテナムのシャビ・シモンズらも同様の理由だ。
一方、ミランからマンチェスター・シティ入りしたMFティジャニ・ラインデルスの場合は、「ウルブス戦では圧倒的なプレーを見せ、一瞬にして世界最高の選手に見えた」反面、「瞬間的であり、90分を通して活躍できるMFではない」とし、プラスマイナス0という意味での「維持」に分類した。
この「維持」には、他にリアム・デラップ、アレハンドロ・ガルナチョ、ジェイミー・ギテンス(以上チェルシー)、ジャンルイジ・ドンナルンマ、ラヤン・シェルキ(以上マンC)、ブライアン・ムベウモ、マテウス・クーニャ(以上マンチェスター・ユナイテッド)、ディーン・ハイセン、トレント・アレクサンダー=アーノルド(以上レアル・マドリー)、ルイス・ディアス(バイエルン)、ジョナサン・デイビッド(ユベントス)も含まれた。
イサク加入までの短期間、1億1600万ポンド(約231億円)でリーグ移籍金記録のトップに立っていたのが、同じリバプールに加入したフロリアン・ヴィルツ。レバークーゼンから加入したドイツ代表のテクニシャンは、残念ながらここまでは「(期待度が)低くなった」に分類し、「6試合でゴールもアシストも0では、理想的と言えない」と理由を綴った。
同じく得点力が期待されながら、まだその力を発揮していないアーセナルのヴィクトル・ヨケレスについても同じ分類で、「スプリントでリーグトップと、努力している」という良い点を挙げながらも、「ビルドアップにほとんど貢献していないにもかかわらず、ゴール期待値はリーグ16位止まり」と厳しい見解を示した。
他には、「非効率で効果のないプレーが続いている」ベンヤミン・シェシュコ(マンU)、「明らかなスーパースターとしての素質が備わっているにもかかわらず、ラ・リーガでわずか68分しかプレーできていない」アレックス・バエナ(アトレティコ・マドリー)、「2得点3アシストを記録しているものの、昨季より期待値などが低下している」ジョアン・ペドロ(チェルシー)、そして「右SBとしてはボール扱いに不安を感じる」ジェレミー・フリンポン(リバプール)らも、その期待は「下方修正」されている。
対照的に、予想以上の活躍で期待値が上昇修正されたのは、まずチェルシーからアーセナルに移籍したノニ・マドゥエケ。同メディアはこの右ウイングを、現在は負傷しているにもかかわらず、「昨季のガンナーズが切実に欲していたブカヨ・サカの代役を果たせる存在」と高い評価を下した。
同ポジションのモハメド・クドゥス(トッテナム)も期待が「高くなった」選手であり、ここまでのチャンスメイクの貢献を称賛し、「このペースを維持できれば、当初の印象以上にいい補強だったということになる」と今後にも期待。チェルシーに加入した18歳のブラジル人、エステバンも「すでにチェルシーの攻撃面をリードしている」と称賛した。
MFでは、レアル・ソシエダからアーセナルに新天地を求めたスペイン代表のマルティン・スビメンディが、ここまで全試合フル出場。「絶対に不可欠な存在として活躍できる保証はなかったが、すでにそうなっていることは明らかだ」と賛辞を綴った。
最後に、リバプールですぐに結果を出したFWウーゴ・エキティケも、ポジティブ評価だった。昨季、フランクフルトではゴール期待値19.38ながら14得点(PK以外)に止まったものの、今季は期待値1.8に対して3ゴール。「将来のスーパースターにもなりえる。すでにレッズに対してプラスの貢献を果たしており、失敗に終わる可能性は低い」と評した。
構成●THE DIGEST編集部
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