北中米ワールドカップ(W杯)開幕を目前に控えるなか、イングランド代表が現地6月6日、アメリカ・フロリダ州タンパで行なわれたニュージーランド代表との国際親善試合に1-0で勝利を収めた。
結果だけを見れば順当な白星だが、その内容については、国内外のメディアから様々な評価が下されている。その中で、改めて浮き彫りになったのが、キャプテンでエースのハリー・ケインの存在感だった。
トーマス・トゥヘル監督は、前後半で全く異なる11人を起用した。英国の日刊紙『The Guardian』によればこの一戦は、北中米特有の気候への順応や戦術確認を目的とした「実戦形式のトレーニング」という側面が強かったようだ。試合は、圧倒的に相手を押し込みながらも決定力を欠く展開が続き、前半アディショナルタイムにジェド・スペンスのクロスをケインが巧みに頭で合わせて決めた1点が、そのまま決勝点となった。ケインはこれで代表通算79得点。バイエルンでも今季61ゴールを挙げるなど、その決定力は群を抜いている。
試合後、多くのメディアが何よりも注目したのは、ケインの重要性だった。『The Guardian』は、「ケインこそ成功への鍵」との見出しを打った記事で、「もし彼が負傷したら、イングランドは荷物をまとめて帰国するしかない」とまで表現。「3月のウルグアイ戦や日本戦で得点力不足に苦しんだイングランドだが、この日も停滞感が漂う中で流れを変えたのはケインだった」と綴り、「79得点という数字は驚異的であり、このチームに彼と同等の存在はいない。イングランドは、彼が健康であり続けることを祈るしかない」と論じている。
英公共放送局『BBC』も、「イングランドは、ケインがいなければ別のチームになる」という現実を改めて強調。FIFAランキング85位のニュージーランド相手に十分なチャンスをつくれず、1点しか奪えなかった事実を重く見ている同メディアだが、高温多湿な環境への適応段階であることも考慮し、「本当に評価されるべきは(W杯グループステージ初戦の)クロアチア戦だ」と冷静な見方も示した。
米スポーツ専門局『ESPN』は、「この試合が示した不変の真実は、ケインがW杯制覇への希望そのものであることだ」と断言。ニュージーランドは数日前にハイチに0-4で敗れており、その相手に対してイングランドが残した結果については「決して満足できるものではない」と厳しく評価しつつ、ケインのゴールについては、「世界最高クラスのストライカーだけが持つ敏捷性と知性の結晶」と絶賛。ケインが今年に入ってからクラブと代表合わせて32得点と、世界のどのストライカーよりも高い数字を記録していることを紹介した。
一方、英国のスポーツ専門サイト『GIVEMESPORT』は、途中出場したFWアイバン・トニーに厳しい視線を向けている。サウジアラビアのアル・アハリで活躍するこのストライカーが45分間で放ったシュートはゼロ、ボールタッチ数11回という低調な内容に終わり、SNSで「全く試合についていけていない」「1年間走っていないように見える」「W杯が不安になった」といった辛辣な内容の投稿が相次いだことを伝え、「ケインとの差は歴然であり、バックアップ候補たちがエースの代役になり得ることを証明できなかった」との見解を示している。
スペインでは、マドリードのスポーツ紙『MARCA』も「イングランドは『ケイン効果』にしがみついている」と表現してエースの存在の大きさを強調。「ボール支配率では圧倒したものの、攻撃にリズムや創造性は乏しく、試合そのものに大きな見どころはなかった」と総括。試合においては、「ケインは決定的な仕事を果たし、結局は勝利を手繰り寄せた」と伝え、「派手さはないが効率的」とその働きを評した。
前出の『BBC』は、「代替不可能な男」と題した別の記事で、「ケインはイングランドにとって唯一無二の存在」と断言し、元イングランド代表GKポール・ロビンソンの「ケインなしでイングランドは戦えない。キャプテンであり、タリスマンであり、リーダーだ」とのコメントを紹介している。他にも、元イングランド代表FWクリス・サットンの「彼が引退を表明した瞬間に、誰もがイングランドの優勝確率を低く見積もるだろう」との発言も注目を浴びている。
アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ/ノルウェー代表)との比較で「フィニッシュ能力だけでなく、総合力でも上回る」との見解を示した同メディアは、「バロンドール候補にも名を連ねる32歳は、長年あと一歩届かなかった主要国際タイトル獲得という“最後の宿題”に挑もうとしている」と、期待を込めて記事を締めている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】好調ケインはNZ戦で1ゴール!
結果だけを見れば順当な白星だが、その内容については、国内外のメディアから様々な評価が下されている。その中で、改めて浮き彫りになったのが、キャプテンでエースのハリー・ケインの存在感だった。
トーマス・トゥヘル監督は、前後半で全く異なる11人を起用した。英国の日刊紙『The Guardian』によればこの一戦は、北中米特有の気候への順応や戦術確認を目的とした「実戦形式のトレーニング」という側面が強かったようだ。試合は、圧倒的に相手を押し込みながらも決定力を欠く展開が続き、前半アディショナルタイムにジェド・スペンスのクロスをケインが巧みに頭で合わせて決めた1点が、そのまま決勝点となった。ケインはこれで代表通算79得点。バイエルンでも今季61ゴールを挙げるなど、その決定力は群を抜いている。
試合後、多くのメディアが何よりも注目したのは、ケインの重要性だった。『The Guardian』は、「ケインこそ成功への鍵」との見出しを打った記事で、「もし彼が負傷したら、イングランドは荷物をまとめて帰国するしかない」とまで表現。「3月のウルグアイ戦や日本戦で得点力不足に苦しんだイングランドだが、この日も停滞感が漂う中で流れを変えたのはケインだった」と綴り、「79得点という数字は驚異的であり、このチームに彼と同等の存在はいない。イングランドは、彼が健康であり続けることを祈るしかない」と論じている。
英公共放送局『BBC』も、「イングランドは、ケインがいなければ別のチームになる」という現実を改めて強調。FIFAランキング85位のニュージーランド相手に十分なチャンスをつくれず、1点しか奪えなかった事実を重く見ている同メディアだが、高温多湿な環境への適応段階であることも考慮し、「本当に評価されるべきは(W杯グループステージ初戦の)クロアチア戦だ」と冷静な見方も示した。
米スポーツ専門局『ESPN』は、「この試合が示した不変の真実は、ケインがW杯制覇への希望そのものであることだ」と断言。ニュージーランドは数日前にハイチに0-4で敗れており、その相手に対してイングランドが残した結果については「決して満足できるものではない」と厳しく評価しつつ、ケインのゴールについては、「世界最高クラスのストライカーだけが持つ敏捷性と知性の結晶」と絶賛。ケインが今年に入ってからクラブと代表合わせて32得点と、世界のどのストライカーよりも高い数字を記録していることを紹介した。
一方、英国のスポーツ専門サイト『GIVEMESPORT』は、途中出場したFWアイバン・トニーに厳しい視線を向けている。サウジアラビアのアル・アハリで活躍するこのストライカーが45分間で放ったシュートはゼロ、ボールタッチ数11回という低調な内容に終わり、SNSで「全く試合についていけていない」「1年間走っていないように見える」「W杯が不安になった」といった辛辣な内容の投稿が相次いだことを伝え、「ケインとの差は歴然であり、バックアップ候補たちがエースの代役になり得ることを証明できなかった」との見解を示している。
スペインでは、マドリードのスポーツ紙『MARCA』も「イングランドは『ケイン効果』にしがみついている」と表現してエースの存在の大きさを強調。「ボール支配率では圧倒したものの、攻撃にリズムや創造性は乏しく、試合そのものに大きな見どころはなかった」と総括。試合においては、「ケインは決定的な仕事を果たし、結局は勝利を手繰り寄せた」と伝え、「派手さはないが効率的」とその働きを評した。
前出の『BBC』は、「代替不可能な男」と題した別の記事で、「ケインはイングランドにとって唯一無二の存在」と断言し、元イングランド代表GKポール・ロビンソンの「ケインなしでイングランドは戦えない。キャプテンであり、タリスマンであり、リーダーだ」とのコメントを紹介している。他にも、元イングランド代表FWクリス・サットンの「彼が引退を表明した瞬間に、誰もがイングランドの優勝確率を低く見積もるだろう」との発言も注目を浴びている。
アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ/ノルウェー代表)との比較で「フィニッシュ能力だけでなく、総合力でも上回る」との見解を示した同メディアは、「バロンドール候補にも名を連ねる32歳は、長年あと一歩届かなかった主要国際タイトル獲得という“最後の宿題”に挑もうとしている」と、期待を込めて記事を締めている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】好調ケインはNZ戦で1ゴール!
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